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永谷正樹のなごやめし生活

「なごやめし」について書き綴ります。

台湾ミンチの汎用性の高さを証明した「鉄板台湾焼そば」

前回、喫茶店のフードメニュー、喫茶めしの代表格である焼きそばを紹介した。岐阜県多治見市にある『鉄板焼そば わが家』の店主、服部光晴さんは20年間喫茶店を営んでいた。やはり、焼きそばが人気だったそうで、6年前に店を移転する際に焼きそば専門店としてリニューアルさせた。「なごやめし」のブログなのに、なぜ岐阜県多治見市の店を紹介するのかは後ほど説明するので、もう少しだけ付き合ってほしい。

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これが今でも人気の「鉄板ソース焼そば」。喫茶店の焼きそばの必須アイテムである熱々の鉄板には目玉焼きが2個。見た目のゴージャスさもさることながら、独自にブレンドしたソースの深い味わいはクセになる。

「どの店でも目玉焼きは1個ですよね?ウチは2個入れたことで人気が出たんですよ(笑)」と、服部さん。

その人気は凄まじく、毎日のように通ってくれるお客さんも少なくはなかった。そのため、服部さんは味のバリエーションを増やそうと試みた。ソースのほかに塩や醤油、カレーなど10種類くらい作ったという。今もその一部はメニューに残っていて、なかでも異彩を放っているのが「鉄板台湾焼そば」である。このブログで紹介する理由はそこにあるのだ。

「生まれて初めて『味仙』の台湾ラーメンを食べたのは、もう20年くらい前になりますね。最初はあまりの辛さに残してしまったんですよ。でも、何回か食べるうちにクセになってしまって、週2回くらいは友達と一緒に多治見から車を飛ばして名古屋まで食べに行ってました。その友達が『台湾焼そばを作ったら絶対に売れる!』って言うから作ったんですよ」

このブログでも何回か書いているが、台湾ラーメンの特徴は、ニンニクと唐辛子で味付けしたピリ辛の「台湾ミンチ」である。これが味を決めると言っても過言ではない。今でこそネットで検索すれば、台湾ミンチのレシピが出てくるが、当時の服部さんは知る由もなかった。見よう見まねで材料を集めて作ってみたものの、店で食べる味からはほど遠いものだった。

台湾ラーメンを食べに行ったときにダメ元でお店の人に『材料は何を使ってんの?』って聞いてみたんですよ。当時、私はまだ20代で若かったし、しょっちゅう食べに行っていたから、あっさり教えてくれたんです(笑)」

試行錯誤を重ねて完成した台湾ミンチは、万民受けする味をめざした。辛さよりも肉の旨みを堪能できるように、国産豚を使用し、ニンニクや唐辛子の配合も調節した。さらに背脂もくわえてジューシーな味わいに仕上げた。

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これが「鉄板台湾焼そば」。味のベースとなるのは、オイスターソース。台湾ミンチとの相性も良く、塩や醤油で作るよりも味に深みが出るのだ。また、通常焼きそばは蒸し麺を使うが、ここでは地元多治見の製麺会社から仕入れている茹で麺を使用。蒸し麺と違って油でコーティングされていないため、ソースや調味料がよく馴染むのだ。

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具材は台湾ラーメンと同様にモヤシとニラ。しかも鉄板にはこれまた台湾ミンチと相性抜群の溶き卵が流し込んである。麺や野菜を絡めて食べるとマイルドな味わいになる。ご飯にもよく合うので、私はいつもご飯と味噌汁が付く定食を注文している。

店主の服部さんと私の出会いは、雑誌やテレビで私の名前をおぼえていてくださり、Facebookを通じて連絡をいただいたのがご縁。今でこそ台湾まぜそばや台湾カレーなど、台湾ミンチを使ったメニューは沢山あるが、すでに20年以上も前に、それも名古屋ではなく岐阜の多治見の店で出していることに驚いた。服部さんは台湾ミンチの汎用性の高さについてもよく判っていて、さまざまなメニューに用いている。それらはいずれまた紹介することにしよう。