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永谷正樹のなごやめし生活

「なごやめし」について書き綴ります。

名古屋でかつ丼といえば…・その2

仕事柄、地方に出かける機会が多い。その土地の名物や人気の店を事前にネットでリサーチするのだが、仕事で疲れているときは駅ビルや駅構内の店で済ませることもある。そのたびに後悔することも少なくはない。それは名古屋駅も例外ではない。

ここ何年かで名古屋駅の構内や地下街、周辺の商業ビル内に「なごやめし」の有名店が増えた。そのほとんどは県外の客がターゲットだろう。実際、私も取材以外で入ったことがない。しかし、そんななかにもキラリと光る店もある。しかも、全国的にその名を轟かせている有名店ではない。

名古屋駅構内の「うまいもん通り」内にある『キッチンなごや』がそれだ。ここは味噌カツをメインに手羽先やエビフライなどの「なごやめし」が食べられる店。ここの「でら旨味噌かつ丼」を食べて驚いた。旨すぎるのである。このテの店は、業務用のレトルト食品を使っているのでは…と思っていた自分が恥ずかしい。

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これが「でら旨味噌かつ丼」。一見、フツーの味噌かつ丼に思えるが、着目すべきは味噌ダレ。これまた「なごやめし」の一つであるどて煮を使っているのだ。このどて煮のレベルの高いこと!豆味噌とともにじっくりと煮込んだ牛すじは口の中でとろけるほどやわらかく、こんにゃくにもしっかりと味が染みている。それもそのはず、ここは「どて煮」も人気のメニューの一つなのだ。もちろん、店内で調理しているのは言うまでもない。

とんかつとどて煮の組み合わせだけでも十分旨い。『味処 叶』の「元祖味噌カツ丼」のように半熟卵をトッピング(有料)するとなお旨い。前回、味噌かつ丼の弱点は、やや甘めの味付けと単調な味であると書いた。それをどて煮の深みのあるコクと豆味噌と相性の良い半熟卵が補っているのだ。もともとメニューにあった、とんかつとどて煮を組み合わせただけなので店側にとってもロスがないというメリットもある。実によく考えられていると思った。

次回は味噌かつ丼ではなく、名古屋で多数を占める玉子でとじたかつ丼について書こうと思う。一見、関東風に思えるが、そこには名古屋らしさが凝縮しているのである。(つづく)