今やすっかり行列店になってしまった丸の内『濃厚中華そば 佐とう』。ここの名物は、丼一面をチャーシューで覆い尽くした「チャーシュー中華そば」。
見た目のインパクトもさることながら、食べてみて驚いたのは、たまり醤油の濃厚な味。決してクドくはなく、豚骨とゲンコツ、豚バラ肉のブロックでとったダシとたまり醤油ベースのかえしを合わせると、むしろ上品な味わいになる。このスープで味わうから、麺もチャーシューも旨いのだ。
かくして「チャーシュー中華そば」は、これまで食べたラーメンの中でベスト3に入るほど私はハマったのである。
そんな中、先日、岐阜・笠松町にある『焼豚ラーメン 三條』というラーメン店に行ってきた。店名からして焼豚ラーメンが名物だということがわかる。
しかし、焼豚ラーメンというメニューはなく、デフォルトの「ラーメン」に焼豚がテンコ盛りだったのだ。具材はほかにも煮卵とニラが入る。ネギは入っていない。
麺を食べる前に、チャーシューを食べてみた。軽く炙ってあり、香ばしくてジューシー。やや甘めの味付けも肉そのものの味を引き立てている。あっさり系の澄んだスープにはニラの香りが染み出して、何とも食欲をそそられる。私は並盛を注文したが、大盛にしておけばよかったと後悔したほど。
あと、余談だが、サイドメニューに「半チャン」、つまり半チャーハンがあった。が、フルサイズのチャーハンはない。「半チャンではなく1人前をください」と告げて追加料金を払えば作ってくれたりするんだろうか?
『濃厚中華そば 佐とう』の「チャーシュー中華そば」を、上品で都会的な味とするならば、『焼豚ラーメン 三條』の「ラーメン」は、野趣溢れるワイルドな味。同じチャーシュー麺でもコンセプトがまったく異なるのだ。
えっ?どちらが美味しいかって!?本当に甲乙つけがたい。自分の舌で確かめてくれ!