永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

本日のご縁。『手打ちうどん 丼物 角浅』店主・金森隆志さん

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ある媒体の取材で岐阜・笠松町にある人気のうどん店『手打ちうどん 丼物 角浅』へ行ってきた。

4代目店主の金森隆志さんを知る人は皆、彼のことを「うどん馬鹿」とか「変態うどん職人」と言う。これまで私は何度かお目にかかったことはあるが、深く話したのは今回が初めてだった。

Facebookもずいぶん前から繋がっていて、たしかに「ひょっとして……変態じゃね?」と思うこともたびたびあった(笑)。なぜなら、うどんのみならず、小麦粉をこねた生地から出来ているもの、例えば、パスタやクッキー、タルト、シュークリーム、ロールケーキまで作り、それをFacebookに載せているのである。

最初に謝っておこう。金森さん、ゴメンナサイ。実際にお目にかかって話をしていて、なるほど、変態だと確信した(笑)。何しろ、彼は四六時中、美味しいうどんを作ることしか考えていないのだ。変態がマズイなら、「小麦粉フェチ」か(笑)。それとも「ハイパー小麦粉クリエイター」か(笑)。

頭の中はうどんのことでいっぱいとはいえ、新しいメニューという名の“色モノ”には決して走らない。「しのだうどん」や「ころうどん」など、自分が生まれるずっと前から食べられていたものを小麦粉やだしの原料となる魚節、醤油などをゼロベースから見直して、ブラッシュアップさせているのだ。まさに伝統と革新の融合である。

また、うどんを打つ技法も常に研究していて、他店の店主にも指導を仰ぐこともあるという。これはなかなかできることではない。それだけ一つの考え方に固執せず、柔軟な発想でうどんと向き合っているということにほかならない。

実際に彼がつくったうどんを何種類か食べさせてもらった。これがもう、あまりの旨さに感動したのである。何に感動したのかって、うどんそのものの味ともっちりとした食感、つゆの味、具材の味のすべてが見事に調和しているのだ。

彼は岐阜県だけに納まるようなうどん職人ではない。近い将来、必ず全国を席巻するだろう。私も四六時中、写真と文章のことを考えているつもりだが、絶対にまだまだ足らない!金森さんに刺激を沢山いただいたので、もっと、もっと、もっと、自分自身を追い込まねば。写真が、文章が面白くなるのなら、何だってやる覚悟はある。

金森さん、このたびは本当にありがとうございました!