永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

運命は必ず変えられる。

一昨日の夜、テレビで有森裕子さんのインタビューを見た。24日に亡くなった小出監督の訃報を受けての記者会見だった。その中で有森さんは、小出監督からかけられた言葉で忘れられないのは、「せっかく」だったと語った。※詳しくは、下記リンク先を参照

be-story.jp

有森さんは、現役時代にケガに苦しみ、そのたびに「なぜ!?」と自分を責めていたという。そりゃそうだろう。しかし、小出監督は、

「せっかく神さまが休めといっているのだから、しっかり休め」と、有森さんを励ましたという。つまり、彼女にとって、ケガも必要だった、と。

私も約20年前にすべてのレギュラー仕事を失い、地獄を見た。這い上がる気力もなくなり、仕事を辞めてサラリーマンに戻る覚悟もした。しかし、

「せっかく時間ができたのだから、少し休んだら?」との女房のひと言で救われた。後になって冷静に考えると、本当は経済的に苦しかっただろうと思う。しかし、逆に女房が私を責めていたら……きっと今頃、ショボくれたサラリーマンになり、安酒場で若いヤツに「オレは昔、夢があってなぁ……」なんてクダを巻いていたと思う。

自分に起こるすべての出来事、良いことも、悪いこともすべて自分にとって必要なのである。そう、考えただけで心は楽になる。そんなポジティブに考えられなければ、「これ以上の地獄はない」と思えばよい。これ以上……ないということは、這い上がるしかないんだから。

f:id:nagoya-meshi:20190428183204j:plain

今年4月からNHK名古屋『さらさらサラダ』のMCに起用された福田ちづるさんもかつては地獄を見た。でも、他人を羨んだり、悪口を言ったりすることはなかった。「もう、ダメだ」という弱音を吐く姿も見たことがない。そんな彼女の心が大きなチャンスを引き寄せたのだと思う。

地獄を見る結果を招いたことを、人のせいにしたくなるのはわかるし、私もそうだった。しかし、その原因を作ったのは、ほかでもない自分なのである。なぜなら、さまざまな選択肢の中から選び、最終的に決断するのはいつも自分自身なのだ。

だから、自分の心を変えることによって、運命は必ず変えることができる。私はそう信じている。