人は辛いことや悲しいことを
忘れるようにできている。
あのとき、あれだけ苦しかったのに、
あのとき、あれほど涙を流したのに、
記憶はどんどん薄れていく。
そりゃ、辛かったことが
いつまでも鮮明に残っていたら、
心が押し潰されてしまい、
生きているのが辛くなる。
人は忘れることで
前を向いて歩くことができる。
いわば、
神様からのプレゼントだ。
でも、
記憶が薄れていくのは、
薄情な人間になったような気がして
僕はどこか寂しい。
あのとき、あれだけ苦しかったから、
あのとき、あれだけ涙を流したから、
今の僕がある。
そう思いたい。
だから、
絶対に忘れない。
忘れるもんか。
過去を引きずったっていいじゃん。
その力よりも大きな力で
前を向いて歩いていけばいいんだから。