永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

焦りと足掻き。

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このブログは、名古屋めしをテーマとして2016年11月30日からはじまり、2017年12月31日まで不定期に書いていた。当時は名古屋めしに関する講演の仕事が多く、そのレジュメにしようと思ったのがきっかけだった。

ありがたいことに名古屋めしについて書いたページは、今でも毎日多くの方が訪れてくださっている。とくにテレビで名古屋めしが採り上げられると、それに呼応するかのようにアクセス数も伸びる。名古屋めしという言葉が生まれて20年近く経つが、今でも多くの人々が感心を寄せていることを実感している。

ところが、翌2018年にはブログをほとんど書かなくなった。そして、翌2019年1月15日から今日にいたるまで毎日更新している。タイトルこそ名古屋めしとあるが、まったく関係ないことばかりを書いている。

今だから言えるが、再びブログを書き始めた1年前は、とにかく焦っていた。50歳を目前にして、当初思い描いていたことが何もできていない、と。いつの間にか自分は守りの体制に入っていたのか、と。このまま自分は年をとっていくのか、と。

人生の折り返し地点はもうとっくに過ぎている。にもかかわらず、何から手をつければよいのかまったくわからなかった。26歳でフリーとなってから今までやってきたことを全否定してみたくなった。このもどかしい気持ちは、わけもなくイライラしていた思春期の頃の自分と似ていた。

そんな中、自分にできることは、自分の気持ちを包み隠さず、すべて書き残すことだと思った。50歳のおっさんが苦しみや悲しみをぶつけるかのように、ただ綴っただけでは、読む側は引いてしまう。ライターとしては、一つの読み物として成立させねばならなかった。実際は成立してないけど(笑)。

1年間ブログを書き続けて、以前感じていたような焦りは少なくなっていった。焦った挙げ句に何もしないよりも、できないことやできていないことを受け入れよう、と。そして、足掻き続けよう、と。

焦りと足掻き。同じではないかと思うだろうが、私の中ではまったく違う。目標を定めて足掻き続けていれば、ゆっくりかもしれないが前に進むかもしれない。それでよいのだ。