永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

奥村真史さん。

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最近、ありがたいことに、私を指名してお仕事をいただく機会が増えた。奥村真史さんもその一人だ。

出会いは……もう、10年くらい前になるのかな。奥村さんはグルメ情報誌『おとなの週末』の熱心な読者で、私のクレジット(名前)をFacebookでわざわざ検索して、メッセージをいただいたのがきっかけだった。

ネット記事のクレジットを見て、メッセージをいただくことは少なくはない。もちろん、それはとても嬉しいことだが、雑誌を買っていただいた感謝の気持ちも加わるから、その嬉しさといったらハンパない。だから、いったいどんな人だろうと思い、会ってみたくなった。

『おとなの週末』は、覆面取材、つまり、客として店に足を運び、本当に美味しかった店だけを紹介するのが編集方針である。私は彼を覆面取材に連れて行ったこともある。当時、覆面取材は毎月のルーティーン。ゆえに私は仕事の一つとして捉えていたが、奥村さんにとっては相当に嬉しかったようで、今でもその話をするほど。そりゃ一読者だったのが、記事の制作にかかわることができたのだから嬉しいか。

今日、ブログに書くことを承諾していただこうと、奥村さんに電話をすると、意外な話を聞いた。彼は以前、広告代理店に勤めていて、目にする文章がすべて「提灯記事」だったこともあり、ヤラセ・忖度なしの『おとなの週末』がとても魅力的に見えたようだ(笑)。私も訪れて残念な思いをした店にはチクッと文句を書いていたもんなァ。

前置きが長くなった。奥村さんは当時、広告代理店で働いていて、何度かお仕事をいただいた。広告なので雑誌の仕事とは多少勝手が違うものの、とても楽しくできたことを今でも覚えている。

4年ほど前に奥村さんは転職して、ある施設の広報担当となった。それを聞いて、もう、お仕事をいただくこともないんだろうな……と思っていた。ところが、今回撮影の仕事をいただいたのである。

奥村さんがすばらしいのは、友達なのに「友達価格」を一切求めないことだ。いや、それが当たり前なんだけど。きちんとプロとして扱ってくれるというか、敬意を表してくださるのである。俄然、やる気が出るのは言うまでもない。

昨日は午前中にサクサクッと仕事を終わらせて、奥村さんに地元の有名店『手打ちうどん やまだ』へ連れて行ってもらった。ここは「天ころうどん」が名物らしく、昨日のように気温20度超えの日にはぴったり。

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↑これが「天ころうどん(大盛)」。もっちり食感の手打ち麺にやや甘めのつゆと生卵を絡めていただくとめちゃくちゃ旨い。揚げたての天ぷらもかなりレベルが高くて大満足だった。

クライアントがカメラマンなり、ライターに仕事のオファーを出すとき、基準となるものはいったい何か。もちろん、技術力であるのは言うまでもない。ただ、プロと名乗る以上は、一定レベルの技術を持っているのは当たり前である。

私の場合、それ以外に、いや、技術力が最低ラインなので、キャラクターでカバーしている(笑)。「ナガヤは喋りが面白い」を理由にオファーをいただいても全然問題ない。っていうか、むしろ嬉しい。それこそがブランディングだと思うのだ。

奥村さん、昨日はありがとうございました。また、旨いものを食べに行きましょうね♪