永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

父と母。

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大阪での仕事が早めに終わった。いつものように現場近くのネットカフェで仕事をしようと思ったが、久しく父と母に会いに行っていないことに気がつき、京都の大谷祖廟へ車を走らせた。

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春のお彼岸だけに、大谷祖廟は多くの参拝客でごった返していた。駐車場に車を止めるだけで30分以上もかかってしまい、大谷祖廟に着いたのは16時近く。16時半には駐車場から出庫せねばならないので、わずかな時間での参拝となった。

焼香をあげて、手を合わせる。目を閉じて、父と母を想う。亡くなる前の弱々しい姿ではなく、元気だった頃の姿が浮かんでくるから不思議。

「これからも護ってください」と、心の中でお願いすると、父と母はにっこりと微笑んだ。

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「お前は、自由に生きているか?」、「お前は、このままでよいのか?」と、私は常に自問自答している。しかし、自信を持って答えられないときや迷ったときに父と母に手を合わせると、自分にもっとも相応しい結果となるように導いてくれるような気がする。

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参拝を終えて、参道を歩いていると、父と母が今の自分を見たとき、どう思うだろうか?と、思った。心配性の母はきっと、

「少しは休んだら?」と言うだろうな。しかし、今が踏ん張りどきなのだ。一分、一秒ももったいない。走って、走って、走りまくって、悔いのない人生を送る。父も母もわかってくれるに違いない。

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ふと、空を見上げると、やたらと青かった。私は思わず、シャッターを押した。