永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

ネットワークビジネス、嫌い。

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「嫌い」シリーズを5回続けてきて、読者様がドン引きしているのがよくわかる(笑)。FacebookやTwitterの「いいね!」も極端に少ないし(笑)。リアルな世界では政治や宗教の話題がタブーなように、ネット上では異業種交流会やセミナーのネタはNGかもしれないな。

でもね、異業種交流会やセミナーで得られるものもあるんだよ。と、一応フォローしておく(笑)。それは、Facebookの友達とTwitterのフォロワー数だけは増える。あれ?フォローになってないか(笑)。では、今回も私が嫌いなものについて書くぞー!みんなー!ついて来いよ(笑)。

写真専門学校を出て、広告制作会社に入社してしばらく経った頃、専門学校時代の同級生の女の子、Aちゃんから「久しぶりに会わない?」と、連絡があった。とは授業が終わってからたまに遊んでいた間柄だったが、卒業以来会っていなかったこともあり、その申し出を快諾した。

待ち合わせ場所へ行くと、Aちゃんとは別にもう一人、専門学校の同級生(男)のOがいた。それと自分たちよりも少し年上の女性の姿も。あれ?この人はAちゃんが専門学校時代に撮影していたモデルさんではないか。私を含めて計4人で近くのファミレスへ入った。

ひと通り、お互いに近況報告をすると、

「ナガヤくん、今、給料はいくら貰ってる?」と、Aちゃん。私はバブル入社組だったが、給料は本当に安かった。手取りで12万円くらいだったと思う。そこから車のローンや保険料などを払うと、日々の昼食代とほんの少ししか残らず、家にお金を入れることもできなかった。

「あと、3万円くらいあると、生活に余裕ができるよね?」

ずっと会話に入れなかったモデルさんが口を開いた。示し合わせたかのように、Oがバッグからポリ容器に入った薬品?と布を取り出した。

「頭の中、空っぽにして、今からオレがやることを見ていてくれ」と、O。

ポリ容器の中身は洗剤で、それがいかに優れた商品なのかを実験して見せた。汚れていた布が一瞬でキレイになる様はまるで手品を見ているような気分になった。たしかに、スゴイ。

「この洗剤を私たちが口コミで広げていこうと思ってるんだ」と、Aちゃん。

ここまで書いたら皆様もおわかりだと思う。彼女たちは私にアムウェイを勧めてきたのである。

「テレビや新聞、雑誌に広告を出さないのは、製造コストを下げるため。それと、口コミこそ力があることを知っているからなんだ」と、Oもたたみかけてくる。

「たしかにスゴイ商品だとは思うけど、オレは主婦じゃないから洗剤なんて使わないし。いきなりそれを人に勧めることなんてできない」

そんなことを話したと思う。しかし、ああ言えばこう言うで、AちゃんとOは、私が疑問に思うことすべてに答えた。理屈に納得したからといって、やるかやらないかはまた別の話だ。

「ナガヤくんさぁ、カメラマンになる夢があるんでしょう?そのためにはお金も必要だと思うんだけどなぁ。有名アーティストのバックバンドの人もアムウェイやってる人、多いのよ」

今度はモデルさんが違う角度から攻めてきた。私は彼女の言ってることがさっぱりわからなかった。夢を追いかけているからこそ、余計なことはしたくないのだ。お金があったら、フィルムの1本でも買う。

「商品も、そのシステムも非の打ちどころがない。でも、やるかやらないかは自分の気持ちでしょ。オレはやらない。でも、絶対にカメラマンになってみせる!」

そう言い残して、足早にファミレスを後にした。マンガ『ナニワ金融道』に「ネットワークビジネスは、人間関係を現金化するシステムである」と書いてあったが、その通りである。彼女たちは友人である私を売ったのだ。だから、私はネットワークビジネスが大っ嫌いなのである。

実際、それ以来、AちゃんとOとは会っていない。あれから30年経つが、写真業界でAちゃんやOの名前を聞いたことはない。また、アムウェイで大成功したという話も聞かない。

今も形を変えていろんなネットワークビジネスがあると聞く。皆様、誰かにネットワークビジネスの話を持ちかけられたら、

「この人は私との関係をカネに換えようとしている」と思うようにしましょう。そして、こう言いましょう。

「おととい来やがれってんだ」と。