永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

オン・ザ・ライスで食べたい!名古屋のソウルフード、味噌とんちゃん

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ここ最近、自家製の味噌ダレを和えた豚ホルモンを炭火で焼く「味噌とんちゃん」にズブズブにハマっている。実は少し前まで、ホルモンは苦手だった。いくら噛んでも噛み切れないし、飲み込むタイミングがわからなかったのだ。

焼肉屋で少しずつ食べるようになり、小腸の脂の甘みの美味しさに目覚めた。そして、本当に美味しいと思ったのは、大須商店街の外れにある居酒屋チェーン『やぶ屋 大須店』の「味噌とんちゃん」(並盛・600円)へ取材で訪れてから。

味噌の焦げる香りにヤラれつつ、ハフハフして口へ運ぶと、味噌のコクと脂の甘みが一つになる。いかん、考えただけで唾液が分泌しまくりだ。しかも、ここのは三河豚の小腸や大腸、胃、小袋などミックス。さまざまな味と食感が楽しめるのだ。ビールや酎ハイ、ハイボールで口の中に残った脂を思いきり流すのも心地良いが、オン・ザ・ライスで食べたい衝動にも駆られる。

「私自身、『やぶ屋』をメシ屋だと思っているんです。メシに合うということは、お酒にも合いますからね。まだ店を始める前、これからどんな店をやろうかと考えていたとき、たまたま昔から通っていたとんちゃん屋で味噌とんちゃんを食べていたんですよ。で、コレだ!って(笑)」と、やぶ屋グループの社長、横瀬武夫さん。

冗談みたいな話だが、昔ながらのとんちゃん屋が後継者がいなくて廃業の危機にあることも横瀬さんは知っていた。また、味噌とんちゃんも名古屋めしの一つであるにもかかわらず、今ひとつ注目を集めていないことも。だからこそ、味噌とんちゃんを店の看板メニューにしたのである。

『やぶ屋』は、名古屋めしも沢山揃う。それらはまさに横瀬ワールドともいうべきオリジナリティ溢れるものばかり。それはまた次の機会にでも。