永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

チャーラーの旅。23

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チャーラーの旅。今回もご近所編。前にも書いたが、私が暮らす北名古屋市内の中華屋の大半は大陸系。昔ながらの町中華は絶滅の危機に瀕しているのだ。

今回紹介するのは、正真正銘の町中華。名古屋市と北名古屋市、岩倉市、江南市を結ぶ県道63号線、通称“名草(めいそう)線”沿いにある『中華菜家 黄河』がそれだ。「こうが」と読むと思いきや「おうが」と読むらしい。

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名草線は頻繁に通るので、ここはずっと前から気になっていた。ランチに麺類とご飯もののセットを用意している。麺類は、しょうゆねぎラーメンとみそねぎラーメン、しょうゆラーメン、みそラーメン、とんこつラーメン、冷し中華、冷しつけ麺、ジャージャー麺の8種類。ご飯ものは、チャーハンと中華飯、天津飯の3種類。

チャーラーの旅。は、基本的にシンプルなしょうゆラーメンとチャーハンのセットを注文してきた。が、メニューを見ると、「ねぎしょうゆラーメン」が左上に書かれていた。つまり、これが店の名物なのだ。ちなみにしょうゆラーメンとの価格差はたったの50円。これはもう注文するしかないだろう。

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これが「ねぎしょうゆラーメン」。澄んだスープが印象的だ。ネギは炒めてあり、甘みを引き出している。スープにもねぎの甘みが染み出していて、スープの味の角が取れて、まろやかな味わい。

しょうゆラーメンと食べ比べてはいないが、コクもアップしているだろうと思った。ラーメン専門店のような派手さはないものの、かなり旨い。ほんの少し、手をくわえるだけで味は大きく変わるのだ。というか、ベースとなるスープそのものの完成度が高くなければ、カスタマイズしてもここまで美味しくはならないのだ。
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これがチャーハン。パラッとした仕上がり。ひと口目にコショウの香りがふわっと広がる。 でも、辛すぎることはなく、ちょうどよい塩梅。脂の量もベスト。ねぎしょうゆラーメンと交互で食べても旨い。この主張の薄さも町中華のチャーハンにおいては重要なのである。

店はご夫婦で営んでらっしゃるようだった。町中華に限らず、私はこんな個人店を応援していきたいと思っている。