永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

みんなと同じでないと安心できない病。

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こんな世の中だから、生き辛さを感じている人も多いと思う。

とくにこの国は、「みんなと同じでないと安心できない病」に冒されているので、自分がオカシイのでは?と考えてしまいがち。そこで無理矢理に周りと合わせようとするから、辛くなる。

会社勤め、その会社がトップダウン型の組織、いわゆるワンマン経営の会社であった場合、なおさらだろう。上司や部下と歩調を合わせなければ、秩序を乱す者というレッテルを貼られる。給与の査定にも響く。

結果、自分の考えを持たず、何でも「ハイ」と答える忠実なイエスマンが出世する。ったく、本当にくだらない。

しかし、これからの時代、トップダウン型の組織は淘汰されていくと私は思っている。なぜなら、トップが判断を見誤った場合、組織は総倒れになってしまうからだ。

しかも、周りは全員イエスマンだから自浄作用も働かない。皆、波風を立てないように、自分を殺して定年まで会社にしがみつこうと考えるているから、経営が傾いても経営陣が何とかしてくれるだろうと他人任せ。気がついた頃には倒産していた、というケースも十分あり得る。

おっと、話が逸れた。生き辛さの話だった。

このブログにも書いたことがあるが、私の長男は、5歳のときから昆虫に夢中だった。朝から晩まで虫、虫、虫だったので、小学校や中学校に入ったときに孤立したらどうしようかと心配したことがある。が、それは杞憂に終わった。

長男が周りに合わせたのかというと、そうではない。第一、そんな器用な人間ではない。どこまでも、本当にどこまでも、自分のペースを崩さなかったため、周りが長男に合わせるようになったのだ(笑)。長男の協調性のなさを心配した自分が恥ずかしくなった。

中途半端に人に合わせようとするから苦しいのだ。そもそも、周りの人は自分が思っているほど自分に興味があるわけでもない。親でもなければ子でもないんだから。って、私が言ったところで生き辛さが和らぐわけではないか。

「みんなと同じでないと安心できない病」を治療しようと思ったら、長男ではないが、「突き抜ける」しかない。流れに逆らうのではない。自ら波を立てて、自ら流れを作るのだ。私もそんな存在でありたいと思っている。