永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

北京飯の旅。プロローグ

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北京飯、と聞いて読者様は何を想像するだろうか?愛知県民であれば、「あー、アレね!」となるが、県外にお住まいの方はさっぱりわからないだろう。

中国の首都、北京で食べられているものではなく、安城市内にある中華料理店『北京本店』で生まれ、今や安城市のソウルフードといわれるご飯ものメニューである。

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誕生したのは、半世紀以上前。『北京本店』の創業者が賄いで玉子料理を作ろうとしたところ、誤って別のタレを玉子の上にこぼしてしまった。捨ててしまうのももったいないと思い、食べてみたところ思いのほか美味しく、それがヒントとなり、北京飯が誕生した。

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北京飯の特徴は、ふわトロの玉子と豚肉の唐揚げがご飯の上にのること。三代目店主の杉浦充俊さんは玉子や豚肉、米など使用する食材を愛知県産にこだわり、「究極の北京飯」としてブラッシュアップさせた。

北京飯は杉浦充俊さんの兄、杉浦正崇さんが刈谷市で営むラーメン店『半熟堂』でも食べられる。

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つまり、この2人が北京飯の伝承者なのである。例えるならば、正崇さんがラオウで充俊さんがケンシロウといったところか。

しかし、東京の『ラーメン二郎』に“二郎インスパイア系”があるように、愛知県内には“北京飯インスパイア系”ともいうべきメニューがあるのだ。心の狭い私なら、

「誰に許可をとってんだ!ゴルァ!」と怒り狂った挙げ句、訴訟も辞さない。しかし、“最強兄弟”の2人は、

「どんどんやればいいですよ♡それで安城が、三河が、愛知県が盛り上がればそんなに嬉しいことはないです」と、どこまでも太っ腹。

そこで、このブログで「北京飯の旅。」と題して、今、愛知県内に広がりつつある北京飯インスパイア系を不定期に紹介していこうと思っている。ただし、大半の店は三河エリアにあるので、「チャーラーの旅。」よりも不定期になるのは間違いない。気長に待っていただければと思う。

実は先日、ある町で北京飯インスパイア系を食べてきたので予告編として写真だけ載せる。

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いかがだろうか?北京飯とソックリであろう。レポートはまた後日。お楽しみに!