永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

晩秋。

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あっという間に秋が終わり、冬の足音が聞こえてきた。

年末に向けて、バタバタといろんなところから仕事のオファーが来て、12月中旬くらいまでスケジュールが埋まってきた。とてもありがたい。編集部の皆様、クライアントの皆様、ありがとうございます。おかげで無事に年を越せそうです。

ただ、忙しくなると、すぐに調子にのってしまうのが私の悪いクセ(笑)。仕事のオファーはいつ来なくなるかもしれないし、レギュラーの仕事だって永遠ではない。

コンスタントに仕事が入っているときこそ、オノレ自身を見つめ直し、「これでよいのか!?」と自問自答すべきなのだ。って、面倒くせぇヤツだなぁ、私は。

何も考えず、時の流れに身を任せて、のほほーんと暮らすことができたら、どれだけラクだろうと思う。でも、できないから仕方がない。

あえて苦難の道を選んでいる、と思われるかもしれない。それは違う。これからの自分はいかに生きるべきかをわかっているのに、それを見ないようにしていたのだ。

できていないこともわかっているし、それを認める勇気がなかった。できていないことをできているように取り繕っていた。50歳を目前にそれは止めよう、本気で生きようと決めた。

私ができていることはたった一つ。なりたいと思っていたカメラマンになっただけ。今はデジタル一眼を買ったばかりの人がカメラマンを名乗れる時代だから、そんなものは屁の突っ張りにもならない。

肝心なのは、カメラマンとしてどんな作品を遺すか。大量に消費される情報としての写真ではなく、私という人間を体現した一枚。それが撮れるなら、明日死んでもいい。