永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

第三者目線。

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少し前に「見せる」ことと「魅せる」ことについて書いた。自分が思っている自分と、他人が思っている自分は違う。考えてみたら当たり前のことだ。でも、20代、30代の頃の私なら、

「テメェのことはテメェ自身がいちばんよくわかってんだ!他人にとやかく言われる筋合いはねぇ!」なんて思っていただろう。

私も年をとったのだろうか、今では自分が思っている自分よりも、他人から自分はどのように見えているかの方が重要とさえ思うようになった。他人からの評価に対して、正しいとか間違っているとか判断するとたしかに腹が立つ。そうではなく、他人からの見え方や評価を事実として受け止めるのである。いやぁ、私もオトナになったもんだ(笑)。

とはいえ、ネガティブな部分を指摘されてもまだ受け入れにくい。そんなにも人間がデキていない。長所なら大歓迎。もっと、ホメて♡と言いたくなる。例えば、私の名刺。初めて見た人から「やはり、カメラマンだけにセンスがありますね」なんて、よく言われる。

写真とデザインのセンスはまったく別物であるし、そもそも私はデザインなんぞマトモに学んだことがないし、自分自身、センスが良いとはこれっぽっちも思っていない。でも、それをわざわざ言う必要もないと思うのだ。

仮にそれがお世辞であっても構わない。そう思うのなら、勝手に思っていてくださる方がありがたいし、何よりも私自身の気分が良い(笑)。

「不肖・宮嶋」でお馴染みの報道カメラマン、宮嶋茂樹さんのキャラクターは、彼の著書の構成を手がけた故・勝谷誠彦さんによって作られたといわれる。勝谷さんが作り上げた破天荒キャラに宮嶋さんの方から寄せていったというのだ。

HPや広告などを制作する場合も同じことが言える。クライアントの言うがままにしていたら、絶対にツマラナイものか無難なものしかできない。今、私は自分のHPを制作している。コンセプト的な部分は自分自身でしっかりと考える必要があるが、「魅せ方」については、私のことをよく知っている第三者から見た私のイメージを重要視したいと思っている。