永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

仕事がしたい。

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仕事というのは、決してスケジュールに満遍なく入らない。私のようなフリーランスに限らず、どんな仕事でもそうだろうと思う。大変ありがたいことなのだが、忙しいときに限ってオファーが相次ぐ。なぜ、仕事は集中するのか。

きっと、仕事のオファーを出したくなるような「気」や「オーラ」か何かを発しているのだろう。そうとしか思えない。新型コロナの影響で、今はスケジュールはガラ空きだけどね(笑)。

休みをもらったようなものだから、HDDに録りためたドラマや映画を見たり、本を読んだりして過ごせばよいのだろうが、それができない。急いでやることは何もないのに、考えるのは仕事のことばかり。

仕事がなくて、これからの生活をどうするかといった不安は、ないといえば嘘になる。でも、そんなことはどうでもよい。女房は新型コロナに関係なく働いているし、フリーになったばかりの頃のように「ヒモ」になればよいのだ。

おっと、言いたかったのは、そんなことではない(笑)。お金がどうこうではなく、とにかく仕事がしたくてたまらないのだ。非常時には、私のようなカメラマンやライターは不要であることはこれまでに何度もブログに書いてきたし、重々承知している。それでも、心のどこかで誰かに必要な存在であることを願ってしまう。

人と会って話がしたい。照明機材を組んで写真を撮りたい。聞いた話を文章にまとめたい。そんな気持ちが沸々とわいてくる。あー、早く思いっきり仕事がしたい!こうして、ヒマでも仕事モード全開にしておけば、以前のように仕事のオファーが集中して嬉しい悲鳴を上げるときが来ると信じている。

2000年、私はすべてのレギュラー仕事を失った。それを機に「何でも屋」から自分の好きなことしかしないと決断し、その後、フードライター・カメラマンへの道を歩み始めた。仕事を失ったときは途方に暮れたが、結果的に自分自身を成長させるためのものだったと今は感謝している。

だから、新型コロナの影響で生まれたこの時間も決して無駄ではない。自分の中で何か、大きな変革が起こるかもしれない。そう思うと、途方に暮れるどころか、映画やドラマの予告編を見ているようで何だかワクワクする。

まもなく「本編」がはじまると思う。自分が主人公の人生ドラマを思いっきり演じてやる。

 

※写真は、名古屋市東区東桜の料亭『神楽家』の懐石弁当「旬楽膳」。定評のある黒毛和牛ステーキをメインとした懐石料理に赤だしが付く。また、店で使用する器に盛り付けてくれるので、家に居ながら料亭の味が楽しめる。