永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

その日が、あなたの記念日になる。

スマホの普及により、写真を撮ったり、撮られたりするハードルが低くなった。とはいえ、プロのカメラマンに写真を撮られることは非日常であるのは間違いない。

人はカメラを向けられると、どうしても身構えてしまう。訓練を積んだモデルや役者でもそれは例外ではない。カメラの前で笑ったり、ポーズを撮ったりするのはあくまでも仕事なのである。

非日常だからこそ、楽しい。例えるならば、高級レストランで食事をするようなもの。頻繁に利用するわけではないので緊張するものの、洗練されたサービスが何とも心地良い。プロのカメラマンに撮られる人の心境はそういう感じだと思う。

メイク&フォトの醍醐味もまさにそれ。女性にとってメイクは日常。メイクのプロにメイクをしてもらうのは非日常。メイクが仕上がったところで、照明機材が並ぶ撮影スペースに移動してもらう。皆、ガチガチに緊張している。モデルや女優ではないのだから、それは無理もない。

「ハイ、笑って!もっと!そう!」と声をかけながら撮影していく。笑顔が出たところで、撮影した写真をカメラのモニターに映して見せる。すると、皆、驚きと喜びに満たされた顔になる。それを何度か繰り返すと、緊張がほぐれて、とてもイイ表情になる。

撮影した写真を入れたUSBメモリを渡してメイク&フォトは終わる。でも、撮影が終わるまでのプロセス、プロのメイクとプロのカメラマンの技術を体感した余韻はいつまでも残る。写真を見ると、また蘇ってくる。それもまた、メイク&フォトの醍醐味である。

結婚記念日や誕生日など「晴れの日」に写真館で撮る記念写真と、記念日でも何でもない日に撮るメイク&フォト。非日常的なのは同じであるものの、私は対極にあると思っている。

写真館が高級レストランだとしたら、メイク&フォトは普段使いの店よりもほんの少しだけイイ店。でも、ホスピタリティは負けない、みたいな。だから記念日でも何でもない日に撮ったことが思い出になる。そんなことを考えていたら、メイク&フォトのキャッチコピーが浮かんできた。

その日が、あなたの記念日になる。

うん、われながら上出来だ。

 

多くの方々が応援してくださったおかげで、私とメイクアドバイザーの山村えり子さんによる「メイク&フォト」イベントを7月に開催します!詳細が決まり次第、このブログやSNSで告知いたします。お楽しみに!