永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

兄貴。

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すみません。ちょっと酔ってます。

久しぶりの東京出張。いつもお世話になっている編集担当や同業の仲間に会いたかったが、彼らよりも会いたい人がいた。

10代の頃、兄のように慕っていたTさんである。かなりヤンチャな人だったので、私の友人たちはビビっていたが、なぜか私はTさんをイジリ倒していた。Tさんもマンザラではなかったように思う。私のことを弟のように可愛がってくれた。

月日は流れて、Facebookで再開を果たし、ある会社からヘッドハンティングをされて、今は東京で単身赴任をしていることを昨年の年末くらいに知った。

少し前に連絡があり、私に撮影を頼むとしたら費用はどれくらいかかるか聞かれた。そもそも、Tさんがどんな仕事をしているのかも知らなかったので、

「ところでセンパイ、ヘッドハンティングされたって言ってたじゃないですか?どんな仕事をしてるんですか?ひょっとして反社?」と、いつものようにイジると、

「人としては反社だけど、仕事はマジメにやっとる」と、35年前のヤンチャなキャラとまったく変わっていないことに安心した。

話を聞いてみると、雇われの身ではあるものの、あるバス会社の社長しているという。私も相当シブトイと思っているが、Tさんの生きるエネルギーはハンパないと思った。

私に連絡をしたのは、社内で撮影の案件があり、そのときに私のことを思い出したのだという。10年くらい会っていないのに、「たまたまマサキのFacebookのを見ていたから」と、Tさん。本当にありがたい。

で、今夜は今の仕事のことや思い出話に花を咲かせた。一緒にいたときはまったく酔わなかったが、ホテルの部屋に戻ったら急に酔いが回った。今、ギリギリの力を振り絞ってこのブログを書いている。

Tさんとの待ち合わせ場所に向かう途中、Facebookのメッセンジャーにある店のご主人から撮影のオファーがあった。また、昨夜、いつも取材でお世話になっている店のオーナーからも「是非、ナガヤさんに撮ってもらいたい」と、忘新年会用のメニュー撮影の依頼があった。

つくづく思った。人の幸せとは、誰かに必要とされることなのだ、と。とくに私は一人で仕事をしているので、それが大きなモチベーションとなる。あと、どれだけ仕事ができるのかはわからないが、一人でも多くの人に必要とされる存在でありたい。そう思っている。

50歳を過ぎてもTさんからすれば、私は弟のような存在なのだろう。飲み代も〆のラーメン代もご馳走になってしまった。Tさん、ありがとうございました。