永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

リアルな交流。

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昨日のブログを見た、三洋堂書店の亀割さんからお詫びの連絡があった。

「ナガヤさんのことを変人とか失礼な物言いをしてしまって、反省しています」と。いやいや、むしろ、亀割さんには感謝しているほどだ。彼のような方が上司だったら、私もサラリーマンを続けていたかもしれない。って、それはナイな(笑)。スミマセン、言いすぎました(笑)。

「ナガヤさんは変人ではなくて、自由人なんです。時間的な自由ではなくて、何事も自分で決断してきたということで」と、亀割さんは先日連絡をいただいたときの真意もお話ししてくださった。

たしかに、すべてを自分で決めてきた。ぶっちゃけた話、勇み足がすぎて後悔することも多々あった。しかし、時間は元には戻らないし、後悔することを恐れていては何もできない。

何かを決断するにあたって、いちばん大切なのは自分自身の気持ちに対して正直であること。だから、私は「お前は何者か?」と自問自答してきた。

昨日のブログにも書いたが、亀割さんは「お前は何者か?」と、再び自問自答をする機会を与えてくださった。その一言が、自分の中に眠っていたハングリー精神というか、現状に満足できない、してはならない自分自身が覚醒した。

結果、SNSから距離を置く決断をすることができたのである。

自分を、自分の人生を変えようと思ったら、何かを捨てなければならないと思っている。中には、何も捨てることなく、すべてを両立させている人もいるだろうが、私はそんなに器用ではない。

あ、捨てる=犠牲にする、ということではない。優先順位のことである。SNS、私の場合はとりわけFacebookだが、それを通じて人と交流するのは実際に楽しい。しかし、昔からの友人や仕事で出会った人とリアルに交流している方が何十倍、何百倍も楽しいのである。もっと、もっと、そこに時間を割きたい。

昨日は、安城市の麺類食堂ですべてのメニューを撮影した。メニューブックを制作するそうで、これは料理研究家の長田絢さんからの紹介だった。事前に彼女から、

「ご主人(写真)とナガヤさん、きっと、話が合うと思いますよ」と聞かされていた。

実際、お目にかかって話をしてみると、年が近いこともあり、まるで昔からの友人のように思えた。とくに麺類食堂は、町中華や喫茶店と同様に、その地域で暮らす人々に育まれてきたこともご主人は十分にご理解いただいているようで、お客さんに恩返しをしたいという気持ちが伝わってきた。

別れ際に、「いやぁ、楽しかったです!」と、私が言うと、「私も楽しかったです!」と、ご主人はニッコリと微笑んだ。これがリアルな交流の醍醐味である。SNSから距離を置いた今、このような機会をどんどん増やしていきたい。