永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

長男の誕生日。

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すみません。このブログの公開は、11月19日ですが、その前日の18日に書いていますので、ブログ上の「今日」というのは、11月18日のことです。

今日、11月18日は、長男の誕生日。当の本人は、家にはおらず、彼女の家。まぁ、そんなもんだろう。私も20代の頃はほとんど家にいなかったし。

23年前の今日のことは鮮明に覚えている。

当時、仕事が立て込んでいて、女房を病院に連れて行けないかもしれないと思っていた。そんな事情を知った女房の知り合いから、

「生まれそうになったら、いつでも連絡をくださいね」と、温かい言葉をかけていただいた。そんな中、仕事が入らず、ポッカリとスケジュールが空いた日があった。それが23年前の今日だ。その前日に

「明日、生まれてくれたら一緒に病院へ行けるのになぁ」と、女房と話していたら、11月18日に陣痛がきた。きっと、お腹の中で私たちの会話を聞いていたのだろう。

おかげで病院に連れて行くこともできたし、出産に立ち会う(分娩室の前で生まれるのを待っていただけ)こともできた。長男は生まれたときから親孝行だったのである。

生まれたばかりの長男は、とても小さく、弱々しく見えた。抱くのが怖かったことを覚えている。勇気を出して抱き上げると、とても軽かった。

が、腕から伝わってくる長男の温もりに生命力を感じた。この子を一生かけて守る。理屈も、理由も何も要らない。オレの子だから、オレの分身だから、守る。本能的にそう悟った。

私たち夫婦と私の両親、そして長男の新しい生活が始まった。長男が笑った。泣いた。怒った。たったそれだけのことで喜べた。家族の笑顔の中心にはいつも長男がいた。とにかく、長男の存在がどれほどわが家に喜びを与えたのかわからない。

兄や姉の子供、父と母にとっては孫は沢山いたが、うち孫の長男は間違いなく特別な存在だった。とくに父は長男をとても可愛がってくれた。きっと、今も雲の上から長男を見守ってくれていると思う。

また、女房の両親にとっても長男は特別な存在だった。何せ初孫だったのだ。義姉も義兄、義弟も多くの人が長男をとても可愛がってくれた。

そのおかげで長男はとてもやさしい人に育った。それは人に対してだけではなく、自然に対しても。

趣味、というか生きがいにしている虫捕りで山へ入ったとき、落ちているゴミを拾って帰ってくる。ゴミを捨てた者へ悪態もつかず、黙って。本当にこの私の息子なのかと疑ってしまうほどだ。

今日、私は家に居ない長男にLINEで以下のようなメッセージを送った。

誕生日おめでとう。

お父とお母の子供として生まれてきてくれてありがとう。

これからも好きなことを思いきり、精一杯やりなさい。

いつも見守っているよ。

来年はいよいよ大学院2年生となり、就職活動が始まる。きっと、長男にとってふさわしい就職先が見つかると確信している。

 

※写真は生後半年くらいの長男。客観的に見てもカワイイ♡(←親バカ・笑)