永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

アルバイト。

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最近、次男は日雇いのアルバイトに行っている。ネットでエントリーするようだが、私が学生の頃には考えられないことだ。日雇いは体力を使う仕事が多いようで、その分時給は高いようだ。働きたいときに働く日雇いというスタイルは、マイペースな次男にはぴったりかもしれない。大学を卒業してからも日雇いでは困るが(笑)。

私も学生の頃はいろんなアルバイトをした。プールの監視員やスーパーの青果コーナー、コンビニなどなど。当時は時給が550円くらいだったな。30年前にしても何という安さだと思う。世の中はバブルだってぇのに。

でも、専門学校から紹介される撮影のアルバイトはやたらと給料がよかった。運動会やファッションショーを何時間か撮影して1万円。金額もさることながら、同級生の間では現場でどんなお弁当が出たかというのも重要だった。

「○○小学校の運動会では松茸ご飯の弁当が出た!」みたいな話で盛り上がったことを覚えている。

書きながら気がついた。学生で日給(1日も働いていないが)1万ということは、プロとして仕事をしていたカメラマンはもっと稼いでいたのだろう。さすがはバブルである。

あと、最後まで意味がわからない撮影のバイトもあった。高校入試の合格発表の日、圏内のいろんな高校をタクシーでまわって撮影するというもの。とはいえ、合格して喜びいっぱいの姿や不合格でうなだれている姿を撮影するのではない。

合格発表のときに貼り出される受験番号が書かれた紙。それをひたすら撮影するのだ。たしか、アルバイトの募集窓口は印刷会社だったと記憶している。誰が、何の目的で印刷会社に依頼したのかも、その写真がどのように使われたのかもわからない。いったい、あのアルバイトは何だったのだろう。

次男のアルバイトの話に戻そう。次男はアルバイト先で出会った社員や同じ日雇いで働いている人たちのことをよく話す。なぜか日雇いのアルバイトにマウントを取りにいくヤツや上から目線でしか話せないヤツなどさまざま。中にはとてもやさしく接してくれる人もいて、次男にとってはとてもよい社会勉強になっていると思う。

次男が大学在学中に私の仕事も手伝わせるつもりでいる。今週末に開催される「メイク&フォト」イベントに同行させようと思ったが、若さゆえに自分の母親世代の方の緊張をほぐして笑顔を引き出すなんてのは無理に決まっている。荷物運びや機材の後片付けくらいしかできないと思ったので、それは断念した。

でも、いつかは取材現場へ連れていき、私がどんな仕事をしているのかを見せてやろうと思っている。