永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

フリーランス論。(3)

さて、今日もフリーランス論。なぜ、こうも毎日フリーランスについて書くのか。前にも触れた通り、あるWebサイトのオンラインイベントに登壇させていただくことになったのである。このブログは、いわばレジュメ代わりにさせてもらおうかと。

唐突だが、フリーランスは、孤独である。実は私、ある人にそう言われるまで気がつかなかった。と、いうよりもそんなことを考えたこともなかった。

たしかに、仕事をとってくるのも自分ひとりだし、仕事をするのももちろんひとり。ギャラの請求や経費の精算、仕事場の掃除も誰かがやってくれるわけではない。何かトラブったときの責任も自分で追わねばならない。

誰かと一緒でなければ何もできないような依存症気質の人は、フリーランスには向いていないかもしれない。誰も助けてはくれないのだ。私はそこまで深く考えずにフリーになったけど(笑)。

フリーランスにとっていちばん辛いのは、仕事がないとき。本当にこれに尽きる。もう、一生仕事のオファーが来ないかもしれない、と考えるのは悪いことばかり。こんなことは誰にも相談できないし、相談したところで解決できるわけでもない。ひとりで背負い込むしかない。

自分がどれだけ悩んでいても、世の中はそんなことに関係なく、何事もなかったかのように動いている。この世に自分は必要とされていないかもしれないと、余計に落ち込む。そして、モチベーションを上げて、どん底から這い上がるのも自分ひとり。

フリーランスになって、辛いことや苦しいことは沢山あった。が、今もやめずに続けているということは、それを上回るほどの楽しさがあるからだろう。実際、フリーランスになってよかったと思うことは多々ある。

何時に起きようが、何時に寝ようが誰からも何も言われないし、仕事をサボろうが自由。ただし、〆切は絶対に守らなきゃならないけど。いちばんありがたいのは、自分のペースに合わせて仕事ができることだ。

会社勤めの場合、朝9時から夕方6時まで勤務時間が決まっている。時間内にできなければ残業もある。しかし、人は、私の場合、決められた時間内に同じモチベーションを持続して仕事をすることなんてできない。ノリのよい日もあれば、悪い日だってある。人間だもの(笑)。仮にそれを強制させられたら……。病むわ!

フリーランスだからこそ、自分を思いきり甘やかすこともできるし、逆にとことん追い詰めることもできる。フリーランスだからこそ、必死で訓練をして、いつでもどこでも全力を出せるようにすればイイんだけど、どうしても自分を甘やかしてしまう。フリーランスである前に人間だもの(笑)。

ちなみに今、私は自分自身を追い詰めている。だから、土曜日も日曜日も原稿書き。全然苦にならない。休みなんて要らない。オンとオフをきっちりと使い分けるフリーランスもいると思うが、私には無理だ。ダラダラと仕事をする方が似合っている。