永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

社会的信用。

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まずは告知から。『東洋経済オンライン』にて『世界の山ちゃん』の新業態店『ひもの亭 とと』とコロナ禍での奮闘ぶりを書かせていただきました。

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今回は味に妥協するのはよそうと。沼津のヤマカ水産さんと志摩のカネ角商店さんは、味もさることながら、社長の干物作りへの姿勢や人柄にひかれました。私自身、仕入れ先と心を通い合わせるという商売の原点に立ち返ることができました

取材に対応してくださった方の↑この言葉にシビレました。同時に、この気持さえあれば、『世界の山ちゃん』は大丈夫だと確信しました。皆様、是非御覧ください!

さて、ここからが本題。私に社会的信用がないと実感したのは、10年以上前に自宅を購入する際にローンが組めなかったとき。仕事で使っている銀行に住宅ローンを申し込んだとき、「保証金を4倍払ったら検討する」と言われたのだ。

貸してくれるのではなく、検討する、である。「あー、そうですか!」と言って、私は電話を叩き切った。取引銀行であれば、私がどの出版社の仕事をしているかわかっているはずだ。それでも借りられないのは、私がフリーランスだからだろう。

「法人化すれば社会的信用が得られる」と、知人からアドバイスをいただいたこともある。が、従業員を雇っているわけでもないし、法人税などのことを考えると、法人化するメリットはどこにもない。

そもそも、社会的信用って何だろう。社会的信用がない私は、仕事もしているし、家族を養っている。わずかながら税金も払っている。あ、国保も。年金にいたっては、国民年金基金にも加入している。借金は……住宅ローンを抱えているが、一度たりとも滞ったことはない。

逆に、社会的信用がある会社経営者が不正を働いて逮捕されることだってある。計画的に倒産させて、消費者や取引先に甚大な損失を与えることもある。これでも社会的信用があるといえるのか。

別に社会的信用がほしいとは思わない。「じゃ、そんなこと書くなよ!」と、ツッコまれそうだが、その人自身ではなく、法人とか肩書などの上っ面な部分だけで判断する銀行や世の中の風潮、仕組みがオカシイという話である。

ついでに言うと、会社経営=スゴイとは1ミリも思わない。そりゃ会社を経営するのは苦労も多かったろう。でもそれは自分が選んだこと。肝心なのは、その経営している会社で何をめざして、何をやっているかである。

まぁ、クレジットカードさえ作れなかったひと昔前と比べれば、世の中もフリーランスにはずいぶんと優しくなったとは思うが。

※トップの画像は、昨夜、遠方より訪れた友人と食べに行った一宮市『チャーハン専門店 金龍』の「金の豚チャーハン」の大盛。大食いの友人は、この「金の豚チャーハン」の特盛と玉子のみのシンプルなチャーハン「すっぴん」の特盛をペロリと平らげた(笑)。会計時に厨房はザワついていた(笑)。