永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

針。

今日のブログは、昨日の続き(笑)。実は、続きがあったのである(笑)。クラブに在籍せず、フリーで活動していたSMの女王様の話だ。引きたきゃ、引けってんだ(笑)。

彼女には本当にお世話になった。とはいっても、ムチでシバかれたり、ロウソクを垂らされたりしたわけではない(笑)。仕事になるようなネタをたくさん提供してくれたのだ。

例えば、クラブでSMイベントを仕掛けたり、ホテルのスイートルームを借りて1泊2日間のSM強化合宿を開催したり。極めつけは、自らが飼っている「奴隷」を使ってはじめた便利屋のサービス。

人件費はタダどころか、奴隷からもお金をもらっているというか、搾取しているので丸儲けとはこのことである。

この「レンタル奴隷サービス」は、某写真週刊誌の見開きページを飾った。今では絶対に考えられない。当時は、風俗記事も政治家や芸能人の不祥事やスキャンダル、凶悪事件などと同列に扱われていたのだ。

さて、彼女の奴隷になるには、身も心も彼女に捧げるという覚悟が必要で、それを見極めるために厳しい審査があるらしい。

奴隷希望のM男性と面接をすることになっていたある日のこと。

「その日は朝からイライラしてたから、面接に来たM男君に『何か面白いことやってみせてよ』って言ったのよ」と、彼女。

M男性は、ブリーフを脱ぎ捨てて、彼女の前で開脚。そして、自分の手を肛門に突っ込んだという。素人の私はそれだけでドン引きしたが、これはM男性あるあるらしい。

「またか……って思ったけど、それで終わらなかったのよ。その人、お尻の穴からにゅるっと腸を出したの。うわぁーって叫びたかったけど、立場上できないじゃん」

おそらく、そのM男性は脱腸だったのだろう。って、そんなことはどうでもよい。とにかく、自らの手で肛門から引きずり出した腸を彼女に見せたのである。

いわば、これはM男性による挑戦状だ。SMのプレイは、肉体を痛めつけるイメージが強おいが、それよりも精神的な支配が重要であり、彼は心理戦に挑んだといえる。

おーい、みんなー、ついて来てるかー(笑)。

ここで支配する側である彼女が引いてしまっては、関係が音を立てて崩れる。また、彼が「勝負に勝った!」と吹聴するかもしれない。そうなれば、これまで築いたキャリア(?)も水の泡となる。

で、彼女はどうしたのか。勝負は予想のナナメ上をいく展開となった。

「驚いているのを悟られないように必死で冷静を装ったわよ。で、引きずり出した腸に針を刺してやったわ」

思わず、肛門の括約筋がキュッと締まった(笑)。でも、よく考えると、針を刺されて痛いのは間違いないと思うが、この痛みは想像ができない(笑)。

私がフリーになったとき、彼女ともう一人仲良しの女王様からお祝いの花束をいただいた。今、彼女はどうしているんだろう。ふと、名前をググってみたところ、今でも女王様として活躍しているらしい。当時がカリスマだとしたら、今は神か(笑)。

私も頑張らなくちゃ。