永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

匿名が犯す罪。

ここ4日間ほど、ブログに写真を載せていない。適当な写真がないというのもあるが、あえて載せなかったらどうなるかという実験的な意味もある。

案の定、アクセス数は激減(笑)。やはり、ブログは写真が重要であることがわかった。まぁ、当たり前だわな。

今日も写真は不掲載。どうせアクセス数が少ないので、普段あまり触れないことをテーマに書いてみる。

それは、ペンネームのこと。私はほとんどペンネームを使ったことがない。『週刊アサヒ芸能』の連載企画で有名ラーメン店の覆面取材をしていたことがあった。そのときだけ「メタボ亭麺楽」(笑)を名乗っていた。

本名を使っているのは、しっくりとくるペンネームが浮かばないからだ。本名を明かして発言する(書く)ということは、責任を伴う。本名を名乗っているのは、その覚悟があるから、と書くとジャーナリスティックな感じがするだろう。

あくまでもそれはタテマエで、ネット上で本名を晒してデメリットなことがあればネタになるかもしれないというのが本音だ。まぁ、今のところは何もないけどね。

逆にペンネームであれば、別人格になりきって、好き勝手に書くことができる。自分こそが正義であり、世のため人のために正義の鉄槌を下すのだ、というのが今のネット上の言論である。

とくに非道いのは、今月26日に結婚される眞子内親王と小室圭さんへのバッシング。ヤフコメには見るに堪えない罵詈雑言で埋め尽くされている。

この事態に芸人のスマイリーキクチさんは、毎日新聞のインタビューで「一億総いじめっ子」と語った。彼自身もネット上で凶悪事件に関与したと根も葉もないデマや中傷に苦しみ、ネット上のモラル向上の啓発活動をしている。

記事のリンクを貼り付けておくので、是非ご一読いただきたい。

mainichi.jp

眞子内親王の結婚に誹謗中傷を浴びせているヤカラの多くは、「皇室を敬愛している」と書いている。「愛しているからこそ、やむなく書いているのだ」と受け止めることもできる。

しかし、これでは中国の「国を愛することから行われるならば罪にはならない」を意味する「愛国無罪」と変わらないではないか。

かつて美智子上皇后が皇后だった頃にも週刊誌からバッシングされ、そのショックで声を失った。雅子皇后もまた皇太子妃時代にバッシングを受けた。2003年から療養されている適応障害のご病状が回復したという話も聞かない。

先日、眞子内親王も複雑性PTSDを患っておられるとの発表があった。それでもバッシングは止むどころか、拍車がかかっている。まさに「一億総いじめっ子」であり、集団リンチだ。

芸能人が週刊誌の記事で名誉を傷つけられたとして法的手段に出ることは珍しくはない。しかし、皇族の場合は反論できない立場にある。そんな環境ならば、誰でも病気になる。アクセス数が稼げると憶測に基づいた記事を垂れ流すメディアの責任も大きい。

バッシングするヤカラは本当に皇室を敬愛しているのだろうか。甚だ疑わしい。敬愛していたとしても、匿名でボロカスに書くのは日本人にあるまじき蛮行ではないのか。

「汗水流して働いて納めた税金が使われるのが我慢ならない」と、国民主権を盾にして書くヤカラも多い。皇室はサービス業か!

さまざまなイベントや式典で挨拶したり、被災地を訪問したりすることだけが皇室の役割ではない。もっとも重要なのは、「祈り」である。1年365日、たった1日も欠かすことなく、国民の幸福と繁栄を祈ってくださっているのである。だから尊いのだ。

私は日本人として、眞子内親王のご病気の回復と幸福な結婚生活を祈らせていただく。