永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

Facebookをやめて1年。

時々、はてなブログから、過去の同じ時期に投稿した記事を振り返るメールが届く。普段は無視してゴミ箱行きとなるのだが、思わず目に留まった記事があった。

nagoya-meshi.hateblo.jp

ちょうど1年前、私はFacebookをやめた。SNSの活用は、私のようなフリーランスにとって重要なこともわかっているし、実際にFacebook経由で仕事のオファーをいただいたこともあった。だから、Facebookをやめるのは私にとって苦渋の決断だった。

でも、辞めてからちょうど1年が経った今、まったく後悔はしていない。むしろ、自由になった。何の不便も感じていない。

Facebookは、「幸せ自慢」とも言われる。穿った見方をすると、他人が自分のことをどのように思っているかを推し計るようなもの。「友達」の数や「いいね!」の数に一喜一憂している自分が馬鹿らしくなった。というか、疲れた。

Facebook上の自分は、他人の目を意識した自分となる。本物には違いないが、どこか偽物のような気もする。本当に視線を向けるべき相手は、他人ではない。自分自身。自分が豊かな人生を送っているか否か。送っていないとすれば、どうすれば乗り越えることができるのか。

SNSにおいて、「豊かさ」という感覚は伝わりにくい。今日、打ち合わせでお目にかかった経営者は「リアルな対面でのやりとりを重視している」と、おっしゃった。まさにその通りで、100回のメールよりも10回の電話だし、10回の電話よりも1回の面会である。

新型コロナの感染が拡がっていた頃はZOOMを使った取材もしていたが、画面越しではその人の持つ雰囲気が今ひとつ伝わってこない。やはり、対面の取材に勝るものはないと実感した。

では、このブログは、他人を意識していないのか。読者様あってのブログなので、それは意識している。書き方とかね。でも、よく見られようとか、見られたいという気持ちはない。喜怒哀楽、何でもありなので、私自身がラクなのだ。

SNSは見たくない情報も入ってくる、いわば騒音のうるさい集合住宅。私はブログという一軒家へ移住して本当によかったと思っている。