永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

自分で考えろ。

──ライターになるには、どうすればよいですか?

私「私は編集プロダクションで2年半働いた後にフリーになったけど」

──フリーランスで仕事がしたいんです。

私「まぁ、ライターに資格は要らないから、それでもイイんじゃない」

──どうすれば、月刊○○とか週刊○○で仕事ができますか?

私「編集部へ営業に行って、プランを出すことだよ」

私と面識がある、ないにかかわらず、ここまでは教える。その先は自分のアタマで考えることだ。小学生じゃないんだから。

例えば、編集部への営業。メール?それとも電話?対面?それは自分が編集者の立場になって考えればわかることだし、プランの書式(書き方)や提出するタイミング等は、そもそも私に尋ねることではない。営業に行った先の編集者に聞けばよい。

本屋に行けば、ライターになる方法について書かれた本があるし、ネット上にもそういった情報が沢山ある。また、宣伝会議が開催しているライター養成講座をはじめ、ライターになるノウハウを教えることを商売にしている人は星の数ほどいる。

ライターになる方法に正解なんてない。前に書いた通り、ライターに資格は要らないし、性別や国籍、学歴も不問。仮に犯罪歴があったとしてもなれる。名刺を作ったその日からライターなのである。

そこから先、つまり、ライターで「食える」か「食えぬ」かが重要なのだ。だから、「ライターになるには、どうすればよいですか?」ではなく、「ライターで食っていきたいのですが、どうすればよいですか?」が正しい。

まぁ、尋ねられても教えないけどね。意地悪でそうするのではない。私がやってきたことが必ずしもその人にも当てはまるとは限らないのだ。「編集部へ営業に行って、プランを出すことだよ」とまでしか言えないのだ。

SNS、とりわけTwitterの住人たちは、何かに一生懸命取り組んでいる人に対してとてもやさしい。応援してくれるし、わからないことも尋ねれば答えてくれる。でも、誰かにヒントをもらうよりも、自分のアタマで考え、ときには大失敗もして、答えを出す方がその人のためになると思うのだが。

「ライターで食っていきたいのですが、どうすればよいですか?」という質問に対する私の答えは、「自分の人生だろ。自分で考えろ」だ。