永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

演歌をBGMにピラフを喰らう。

昨日、四日市へ着いたのは11時半頃。どこかでお昼を食べようと思い、食べログやGoogleで検索。チャーラーでもイイんだけど、そうなると仕事になってしまう。完全オフにしようと決めたのだから、却下となった。

何となく、ナポリタンやカツカレー、ピラフなどが食べたくなった。それも洋食店のような本格的なものではなくて、喫茶店の。そういうときってあるでしょ。

そこで見つけたのが四日市の『いくま』という喫茶店。食べログの評価は3.17だけど、こんなものまったくアテにならない。食べログやGoogleに載っている写真を見て「ここはイイ店だ!」と直感した。

直感だから根拠は何もないし、理に適った説明もできない。イイ店のオーラを感じたとしか言いようがない。

四日市港の霞港公園で撮影していたので店に着いたのは13時半を過ぎていた。辛うじてテーブル席が1卓だけ空いていたのでそこへ座った。店内に流れるBGMは演歌。

有線なのかCDなのかはわからないが、そこそこの音量。しかも、曲名も誰が歌っているのかもまったくわからない。でも、なぜか心地よいから不思議(笑)。

フードメニューは、スパゲティやカレー、定食などかなり多い。その中で目に飛び込んできたのが、「サービスセット」なるメニュー。

これは、メインをピラフとイタリアンスパゲティ、焼きそば、焼きうどん、チャーハンの中から選び、唐揚げとハンバーグ、ヒレカツ、エビフライ、魚フライの中から1品を組み合わせることができるのである。

メインはピラフに決定。ハンバーグかエビフライか迷った挙げ句、ハンバーグに。

10分ほど待って運ばれたのが、これ。1プレートにピラフと山盛りのサラダ、ベトナムのフォーっぽい麺を使ったサラダ、そしてハンバーグが盛られている。ハンバーグは思っていたよりも小さかったが、全体的にはかなりのボリューム。

美味しかったのはピラフ。いかにも喫茶店の味。おそらく、ジーエスフードのピラフベースを使っているんだろう。しかも、ご覧の通り、海老がゴロッと入っている。

いやいや、そんなのはどうでもよい。高校時代や学生時代に喫茶店で過ごした思い出が蘇ってくるような味なのである。

「サービスセット」にはドリンクも付く。コーヒーか紅茶、コーラ、ミルク、オレンジジュース、ソーダの中からアイスコーヒーを選んだ。

ふと、席を見渡すと、若い世代からご年輩まで客層が幅広い。若い人からすれば「エモい!」ってことか。いや、きっとフツーに美味しいからだろうな。

近年になって町中華が見直されたように、美味しい料理を出す喫茶店や食堂も復活すると私は信じている。あ、最近ブームとなっているインスタ映えを狙った“エセレトロ”な喫茶店ではない。もっときちんとした店がそのうち必ず登場するだろう。歴史は繰り返すのだ。