永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

ノクトン クラシック。

原稿を書く合間にカメラを触るのが私の気分転換。いつも近くに置いてあるのが、α7S。レンズはその日の気分で。でも、仕事に使っているレンズはあまり着けない。

今日選んだのは、Voigtlander(フォクトレンダー) NOKTON classic(ノクトン クラシック) 40mm F1.4 SC VMというレンズ。

ピントも絞りもマニュアル(手動)なので、オールドレンズと思うかもしれないが、このレンズは現行モデル。

このレンズは、現代の光学技術をあえて投入していない。設計もレンズのコーティングなども昔のまま。と、いうことは、レトロっぽい写りになる。

とくに逆光には弱く、レンズ内で反射が起こって「フレア」が発生する。それもまたこのレンズの“味”なのだ。

空シャッターを切るのも飽きてきたので、リビングにあった植物を撮ってみた。

絞りは開放。ミラーレスのカメラはファインダーが液晶なのでピントが合わせにくい。いや、老眼の影響もあるだろうな。でも、それが楽しい。

わかる人にしかわからないマニアックな話をしよう。このレンズは、ソニーのα7Sというカメラに着けているが、本来はライカというカメラに着くように設計されている。レンズとカメラの間にアダプターを介して装着しているのだ。

ライカのレンズの多くは、被写体に近づいて撮影することができない。このレンズも例外ではなく、最短撮影距離(いちばん近づくことの距離)が70センチと長い。

上の植物の写真を見てほしい。カメラから植物まで、距離は30センチくらい。なぜ近づくことができるのか。その秘密はアダプターにある。

アダプターにピントリングがあり、回転させるとレンズが伸びて近距離でも撮影が可能となるのだ。20センチくらいまで寄ることができるので、料理の撮影もできる。

そんなレンズ自体の性能もさることながら、α7Sに装着したときのデザインが気に入っている。もっと涼しくなったら、このレンズを着けて撮影に行こう。