永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

取材ライター。

今やライターといえば、webライターのことを指す。私のような取材ライターはむしろ少数派のようだ。

webライターの仕事について私はよくわからないが、時間内に何文字書くことができるのかという効率を求められているようなイメージがある。

1日に5000字とか10000字書いたことをSNSに投稿しているwebライターもいるから、あながち間違っていないだろう。

効率の良し悪しで言ったら、取材ライターほど効率の悪い職業はないだろう。原稿を書くこと以外に取材へ出かけねばならないのだから。

これから先、AIがさらに進化するとwebライターの仕事はなくなるといわれている。では、取材ライターはどうか。私は楽観視している。

取材はただ単に話を聞くだけではない。同時に相手の目つきや表情、仕草はもちろん、現場の雰囲気もチェックしている。

それらが文章にも反映されるのである。AIにそんなことができるのだろうか。そもそも人間のことは人間がいちばんよくわかっているわけで、AIなんかにできるわけがない。

効率が悪いのに、なぜ私は取材ライターを続けているのか。それは単純明快。取材という行為が楽しいからだ。

取材へ行かずに電話で済ませたり、ネットで掻き集めたりするライターの気持ちが私にはまったくわからない。