永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

繁栄の法則。

今、もっとも勢いがあるといわれている飲食店チェーンの創業者のインタビュー記事を読んだ。そして、思わず目を疑った。

飲食に興味がないというよりは、究極的においしい食を出そうという意識がないんです。

とノタマッたのである。これをカメラマンに言い換えると、

「写真に興味がないというよりは、究極的に良い写真を撮ろうという意識がないんです」ということになる。

ひょっとすると、そんなカメラマンもいるかもしれない。写真を撮らずにカメラマンで儲けるためのノウハウを売っているヤツとか、素人さん相手に写真の撮り方を教えているヤツとか。

そういう連中は、カメラマンと名乗っているが、商材のセールスマンや講師であり、正しくはカメラマンではない。だって、シャッターを押すことなく稼いでいるのだから。

飲食チェーンに話を戻そう。おそらく、その創業者は全国へFC展開することにやりがいを感じているのだろうが、飲食をナメてはいけない。何百店と展開したものの、あっという間にブームが去って、閉店を余儀なくされたチェーンもあるからね。

いや、飲食で儲ける仕組みを作ることは何も悪くはないし、むしろ、生産者も、店を運営する会社も、その会社に投資した人も、店で働く人も喜ぶことになるのだからどんどん儲ければよい。

でも、飲食に興味がなく、究極的においしい食を出す気のない者が飲食業に携わるということ自体が腑に落ちないというか、やりきれない。マーケティングを駆使することで流行る店は作ることができるかもしれないが、人々に長く愛される店は不可能だ。

まず、仕事に対する愛があって、愛されるのである。それは飲食店に限らない。繁栄の法則の一丁目一番地なのだ。

 

※写真は先日ランチ難民になりかけたときに見つけて入った『餃子の王将』の「炒飯セット」。本文中の飲食チェーンとは一切関係ありません。