先の兵庫県知事選で再選された斎藤元彦知事から選挙の広報全般を任されたとnoteで公開したPR会社が今、エライことになっている。
公選法に抵触するか否かという問題も重要だが、ナチスの宣伝相、ゲッペルスのように、いとも簡単に大衆を扇動してしまったということが私は恐ろしくてたまらなくなった。同時にこの国はおかしな方向へ進んでいると思った。
PR会社がnoteで公開した(現在は削除されている)プレゼン資料に「種まき」、「育成」、「収穫」と3つのフェーズに分けて取り組んでいたことや、フェーズごとに具体的な「ターゲット」や「配信内容」も並べていたのである。
ここでいう「種まき」とはおそらく、選挙活動がひとりぼっちからスタートしたという物語のプロローグ部分を人々に印象付けることだろう。そして、協力者が1人、2人と増えていき、それが大きな渦を作っていくのが「育成」か。
で、「収穫」はずばり、票だろう。盛り上がりが最高潮に達したところで投票日を迎えることができたからこそ、再選されたのである。
本来、メディアは国がおかしな方向へ進まないようにチェックするのが使命であるが、メディアもまた人々を扇動することがある。前にも書いたが、メディアスクラムもある。
だからこそ、物事を冷静に見つめて、確実にウラをとることが求められる。それは取材するジャンルが違う私もしっかりと胸に刻むべきことだと思っている。
私がXでフォローしている民族主義団体の一水会が11月18日(月)にこんな投稿をしていた。
「マスコミは信用できない」を合言葉に、YouTubeやTikTokの正体不明の動画を信用する人が増えている。マスコミの取材力が低下し、コタツ記事が増えているのも事実だが、ブラジルの「勝ち組」「負け組」で殺傷事件まで発展した歴史を振り返れば笑い事でない。自分の足で事実を追う大切さを確認したい。
— 一水会 (@issuikai_jp) 2024年11月18日
ブラジルの「勝ち組」「負け組」について知らない方は是非ググってほしい。人は信じたいことしか信じないがために起こった悲劇である。実際、兵庫県知事選では斎藤元彦候補を応援する人と異論を唱える人との間で暴力沙汰もあったと聞く。
決して扇動にのらず、決めるべきことは自分の頭でしっかりと考えて決める。混沌とした時代を生き抜くにはそれしかない。