永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

チャーラーの旅。15

f:id:nagoya-meshi:20190528192842j:plain
名古屋でチャーラーを語る上で絶対にハズせない名店がある、らしい。名古屋市千種区大久手町にある『中国料理 松楽』がそれだ。

tabelog.com

カメラマン仲間でB級グルメやローカルフードが大好きな夏目ちゃんから、「ここは旨い」という話を以前から聞いていた。

「しばらく行かないうちにチャーラーが1000円になっていたんですよ」とも。

1000円のチャーラー……。炒飯とラーメンをそれぞれ単品で注文するくらいの値段である。町中華にしてはかなり高い部類に入るだろう。いったい、どんなチャーラーなのか。どうしても確かめたくなり、車を走らせた。

f:id:nagoya-meshi:20190523104900j:image

これが外観。いかにも旨いチャーラーを出しそうな佇まいである。提携駐車場はあるものの、昼は対象外らしい。

店内はカウンター8席のみで、お世辞にも広いとは言えない。席に座っている人の後ろを通るのもキツイほど。

印象に残ったのは、厨房がキレイだったこと。経験上、厨房の手入れを怠っていない店は間違いなく料理も旨い。これは期待が持てる。

f:id:nagoya-meshi:20190528192842j:plain

まず、出てきたのは炒飯。見ての通り、パラパラ系。口に入れると、スパイシーなコショウの刺激と香りがふわっと広がる。

何だ、どこにでもあるような炒飯じゃないか……。と、思った瞬間、何ともいえない複雑で奥行きのある味がドカンと爆発する。それも大きな爆発ではなく、米の一粒一粒が連鎖反応的に弾ける感じ。なっ、何なんだ!?コレは!!ムチャクチャ旨い!レンゲを持つ手が止まらない!

f:id:nagoya-meshi:20190528192902j:plain

夢中で炒飯を頬張っていると、ラーメンが目の前に。これも何てことはないごくフツーのラーメン。スープを飲んでみてもごくフツー。

しかし、麺を食べ、スープを飲み、を何度か繰り返しているうちに不思議とどんどん美味しく感じるようになる。炒飯と交互に食べると、足し算ではなく掛け算になるからスゴイ。

正直、1000円も払う上に駐車場代もかかるから、少しでも「おや?」と思うことがあれば、思いきりツッコミを入れようと思っていた。しかし、それがまったく見つからない(笑)。それどころか思いきり返り討ちにあったような気分。やはり、チャーラーは、深い。