永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ナガヤ流・焼そばの作り方。

チャーハンやナポリタンなど、フライパンで炒める料理を作るのが好きだ。 リズミカルにフライパンを振っていると、無心になれるというか、原稿を書いているときの気分転換にぴったりなのである。だから、炒め物はだいたい私が担当する。 先日は、焼そばを作…

勝ち組、負け組とマウンティング。

最近はあまり耳にしなくなったが、一時期、「勝ち組」、「負け組」という言葉がいろんな場面で使われた。何をもって「勝ち」、あるいは「負け」なのだろう。 想像するに、経済的に豊かでリッチな生活を送る人たちのことが「勝ち組」で、「負け組」はその反対…

生涯一編集者。

私がまだ駆け出しだった頃に大変お世話になった編集者と一緒に仕事をした。当時、私は彼が働く出版社で別の雑誌の仕事をしていた。ところが、休刊の憂き目に遭い、もう、この出版社で仕事をすることはないと諦めていた。 そんな中、編集担当が紹介してくださ…

恥。その2

長年、名古屋めしを取材していることもあり、テレビ局からたびたび出演のオファーがくる。ある日、『ルックルックこんにちは』局の制作会社からかかってきた電話もその類いだと思っていた。 「味噌煮込みについてコメントをいただきたいのですが」とのこと。…

恩人たち。

私には「恩人」が沢山いる。 フリーになったばかりの頃、 海のものとも山のものともわからない私に レギュラーの仕事を任せてくださったY下さん。 持ち込んだ作品が ハダカの写真ばかりだったにもかかわらず(笑)、 仕事をくださったKさん。 いや、今はK…

恥。その1

90年代後半、ヘアヌードのグラビアとサブカルチャーネタをウリとしていた雑誌『宝島』の仕事をよくやっていた。中でも「ストリートニュースTOP10」という連載ページは、取材する私自身が楽しんでいた。 その名の通り、街で見かけたヘンな人や物、スポットな…

スタジオ撮影。

仕事で撮影したモデルちゃんが誕生日ということで、そのお祝いにレンタルスタジオで撮影した。いつも料理ばかり撮影している私としても、ライティングやポージングの勉強になるので、こういう機会はありがたく思っている。 ライティングはこんな感じ。透過光…

脳内薬物中毒患者。

以前、私は原稿を書き上げたときの達成感について書いたことがあった。達成感を味わいたいから書いている私は、もしかしたらドMなんじゃないかと(笑)。とりあえず、その疑惑は置いといて、一つ気がついたことがある。 原稿を書きまくったり、写真を撮りま…

人生、一寸先はハプニング。

即位の礼の10月22日、伊勢への出張が急に決まった。 伊勢神宮でも即位礼当日祭が執り行われるため、渋滞覚悟で朝7時に家を出た。ところが、まったく渋滞することなく、10時前に到着した。編集担当との約束は11時半。1時間半もあるので伊勢市駅界隈をブラブラ…

企画力。

フリーになる前に修業していた編集プロダクションでは、記事になるような企画を出すことを求められた。朝のミーティングで社長から「今日は○○(雑誌名)用の企画を1人5本ずつ出すように」と言われるのである。 そう言われても企画なんてそう簡単に立案できる…

Y社長。その3(最終回)

さて、「Y社長。」の続き。ここから読み始めた方は、以下のリンクを上から順番に読むと、より話が理解できると思います。 nagoya-meshi.hateblo.jp nagoya-meshi.hateblo.jp 取材をきっかけに意気投合したY社長と何度か会ったとき、プロデュースしている名古…

食べ終えた食器。

私はチェーン店に味や接客などに過度な期待はしない。安くて、早くて、そこそこ美味しければ文句はない。そういうものだと認識している。 昨日、昼食を摂るために、一人で某チェーン店に行った。扉を開けて店に入ると、 「いらっしゃいませ。カウンター席へ…

Y社長。その2

Y社長が裁判の準備をしているとは露知らず、私はその後もいろんな媒体で名古屋の店を取材させてもらった。Y社長が訴えようとしている雑誌でも別企画で紹介したこともあった。以前よりも大きく採り上げられ、表紙にも写真が載った。 名古屋には「有名料理人…

Y社長。

看板もなければ後ろ盾もないフリーにとって、人脈は生命線といえる。自分には何のメリットもないのに、私のために骨を折ってくださった恩人が沢山いる。 Y社長もその一人だ。Y社長は東京の老舗飲食店の八代目。出会ったのは、かれこれ10年前くらい。名古屋…

仕事しまくり。

なんか、仕事ばっかりしてるな、オレ。 平日は取材や広告撮影が入っていて、それがだいたい15時スタート。だから、朝から昼過ぎまで原稿を書こうと思えば書ける。 でも、メールの返信やネタ探しをしているうちにあっという間に昼になる。昼食を済ませたら、…

どうでもよい話。

風邪はいつも鼻からやられる。 幼い頃からそうだった。 鼻がムズムズしてクシャミを連発。鼻水もダラダラ。 鼻をかみまくり、ゴミ箱はあっという間にティッシュの山。 こんなときに原稿を書くのはとても辛い。 薬を飲めば治まるのだが、今度は眠気に襲われる…

レッテル貼り。

このブログは、私が思っていることや考えていることを嘘偽りなく書いている。ときには心の奥底にある深層心理的なことを書くことだってある。ゆえに、このブログを読めば私の人となりがわかる、かもしれない。 実際、このブログを読んでくださっている方に会…

足掻く。

世間では三連休。でも、私はずーーーーーっと仕事場に籠もって原稿書き。自ら選んだことなので、何とも思っていない。 それどころか、仕事で忙しくさせてもらっていることが私の救いになっている。あれやこれやと余計なことを考える時間すらないからね。 ヒ…

ライターは儲かる仕事なのか。

ネット、とくにtwitterには、羽振りの良さそうなライターさんがやたらと多い。ブログだけで月ナン万とか。やたらといくら稼いだのかを呟いている。 売り上げの目標がモチベーションになるというのは、私にはできないが本当にスゴイことだと思う。尊敬する。…

メイクのチカラ。

7月に東区東桜にある料亭『神楽家』にて開催したスマホカメラ撮影講座で知り合った山村えり子さん。 彼女はメイクデモンストレーターとして、「若返りメイクアップ講座」や「目指せ若見えマイナス7歳メイク!」などメイク講座の講師として活躍している。 Face…

「観ずる」こと。

以前、このブログで人生観について書いた。 人生をどのように観ずるのか。それが人生観である。 人間をどのように観ずるのか。が、人間観。 世界をどのように観ずるのか。が、世界観。 「観(かん)ずる」とは、どのような意味なのか。 調べてみると、 思い…

行間から伝わる哀しみ。

何年か前から、宇多田ヒカルの曲を聴くようになった。車のHDDオーディオには、宇多田ヒカルばかり。アルバムが8作品くらい入っているから、遠出してもほぼエンドレスで宇多田ヒカル。 きっかけは長男だった。たまたまCDを持っていて、何気なく聴かせてもらっ…

横井孝至さん。

東区芳野3丁目にある『味処 よこゐ』の店主、横井孝至さんとは2012年に『おとなの週末』の取材で出会った。 当時、私は「名古屋の旨い店“究極”ランキング」という連載ページを持っていた。これは和食やフレンチ、イタリアンなど月ごとに決められた料理を食べ…

チャーラーの旅。27

仕事柄、土地勘のない場所へ行くことがある。昼過ぎに取材がある場合、どこでランチをするかを事前にリサーチする。しかし、急がしくて時間がないときは、適当な店を行き当たりばったりで見つけるしかない。 では、事前リサーチもなく、取材の時間までギリギ…

矛盾に満ちた世界で明るく生きる。

先日、同業者と飲んだ。私のカメラマンとしての、ライターとしての能力のなさを見透かされているような気がして、ひと昔前は同業者と飲むのが実は苦手だった。 しかし、50歳となり、残りの人生を変えたいと思ったとき、できるだけ多くの人と交流しようと決め…

亡き娘への手紙。

みどりちゃんへ。 今年もこの日がやってきました。不思議なことに毎年10月5日は、直前にどれだけ忙しくても、この日だけはぽっかりとスケジュールが空くのです。きっと、みどりちゃんもお父さんに会いたいと導いてくれているのだと思い、毎年驚きながらも感…

ネットの功罪。

本や漫画、映画など私は繰り返し読んだり、観たりする。先日、宮部みゆき原作の映画『ソロモンの偽証』を久しぶりに観た。もう、4、5回目くらいだと思う。 www.youtube.com あらすじなどは検索すれば沢山出てくるので、興味のある人はそれを見てくださればよ…

美しく生きたい。

私が20代、30代の頃、ドレスコードとまではいかないにしても、TPOへの配慮が暗黙の了解としてあった。つまり、高級フレンチであればそれなりの格好をしてくる、ということである。 何年か前にあるフレンチレストランへ取材へ行ったときのこと。ランチタイム…

お袋の味。

母が亡くなってから7年半。 最近、母が作ってくれた料理をよく想い出す。 今思えば、母は料理が得意だったと思う。 手作りのエビフライやハンバーグ、旨かったなぁ。 店で食べるよりも旨かった。 今でこそ私は食べ物の好き嫌いはほとんどないが、 幼い頃はか…

女房の写真。

手元にカメラがあり、目の前に女房がいると、つい、反射的に写真を撮ってしまう。結婚してから、いや、結婚する前からずっとそんな感じだから、もはや習慣化していると言ってもよい。 女房の写真。いわば、極私的写真である。が、第三者に見せると、それは作…