永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

「チャーラーの旅。」が記事になりました。

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リクルートのグルメ情報サイト『メシ通』にて、『太陽食堂』のチャーラーを紹介させていただきました。

www.hotpepper.jp

『太陽食堂』は、ブログの不定期連載「チャーラーの旅。」でも取り上げています。が、どこまでも私の主観による食レポにすぎません。少し前からTwitterで『太陽食堂』の店主、前田健さんと繋がりました。そこにはチャーラーに懸けるアツイ思いが綴られていました。例えば、↓こんなツイート。

商売人ではなく、根っからの職人であることがわかると思います。しかも、彼がこだわるのは、今やミシュランの星付き店になり得るラーメンという最新トレンドではなく、子供の頃に中華屋や食堂で食べた、ノスタルジックな中華そばと焼きめし。もう、変態としか言いようがありません(笑)。

でも、私は大好きなんです。そんな変態が(笑)。中華そばだけでも十分に勝負できる実力がありながら、なぜチャーラーなのか?どうしても話が聞いてみたいと思い、『メシ通』にプランを送り、昨日記事が公開されたというわけです。

今回の取材で前田さんは、「チャーラーは1つのメニューである」とおっしゃいました。それを前提に味作りをしていることがわかりました。私はブログで「チャーラーにおける味の判断基準は、交互に食べて美味しいか否か」と何度も申し上げてきましたが、それが間違っていなかったと思いました。

世間的には「たかがチャーラー」かもしれません。世間のチャーラーに対する認識は、「手軽にお腹がいっぱいになる中華屋のセット」かもしれません。それで誰かが困ることはありません。でも、だからこそ、美味しい方がよいに決まっています。

前田さんがやっていることは、どこでも気軽に食べられるチャーラーをブラッシュアップさせて、『太陽食堂』でしか食べられないチャーラーにしていることです。とはいえ、昨今のラーメンのように個性をウリにするのではなく、むしろ個性を排除せねばなりません。これはかなり難しいことだと思います。前田さんの師匠である『フジヤマ55』グループの澤竜一郎さんが前田さんのことを「修行僧」と呼ぶのも理解ができます(笑)。

皆様もチャーラーを注文されたら、チャーハンとラーメンを交互に食べてみてください。それぞれの味がぶつかり合ってケンカしてしまうものもあれば、『太陽食堂』のように味の掛け算になるものもあります。そこに「チャーラーの旅。」の醍醐味があります。

手放すから、入ってくる。

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梅雨入りしたからなのか、気分が晴れない。

残された時間は僅か。

だからこそ、これからの人生は、

仕事も、プライベートも本気で生きて、

自分にしかできないことをやろうと決めた。

しかし、多くのことが自分の前に立ちはだかる。

立ち止まっている余裕なんてないのに。

もどかしさばかりが募る。

そんな中、Facebookで繋がっている

『Tsurumen Davis』の店主、大西益央さんの投稿を見た。

www.mbs.jp

そこには、

 

「手放すから、どんどんまたメンバーが入ってくる。」

約1年のラーメン修行を本日卒業したモルガン。

次のステージも応援し続けます(^^)

Thank you for enjoying to work with me.
Love.

 

と、あった。

大西さんの店で働いていた方が卒業するという、

飲食店においてはよくある話題。

しかし、私は心をえぐられたような気持ちになった。

「手放すから、入ってくる」

これは真理だ。逆に言えば、

「執着するから、入ってこない」

今の私は、まさにそれだ。

 大西さんにレスをすると、

 

お久しぶりです!

はい(^^)

大きなものを手放すともっと大きなものが入ってきます(^^)

 

との返事をいただいた。

人は半世紀も生きていると、いろんなものを背負い込む。

時としてそれが自身の成長を妨げる障害となる。

そんなもの、手放せばよいことは頭ではわかっている。

できないのは、私の弱さであり、執着であることも。

もっと言えば、逃げ道やできなかったときの言い訳にもなる。

そんな姑息で卑怯な生き方はまっぴらごめんだ!

何があっても動じず、何事にもとらわれない、

自由な生き方がしたい。

 

大西さんのことは『情熱大陸』を見てから、ずっと注目している。

きっと、取材のオファーは沢山来ているだろうが、

いつか彼にお目にかかって、取材したい。撮影したい。

そして一冊の本にまとめることができたら……。

私のように、彼に刺激を受けた多くの人が

自身の人生を自由に、面白く生きて……。

ひいては世の中がもっと面白くなるだろう。

そんなことを考えている。

名古屋めしツアー。後編

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『長命うどん』でう中+かき揚げ、『やぶ屋』で名古屋めし、『コンパル』でアイスコーヒーとミックスサンド、小倉トーストを食べて、すでにお腹は限界。しかし、せっかく名古屋へ来たのなら、本物の味噌煮込みうどんを味わってもらいたい。

「『角丸』なら、無理を聞いてくれるかもしれないよ」と、木田さん。木田さんと『角丸』の店主、日比野宏紀さんは知り合いなのである。私も『角丸』は何度も取材で訪れているし、日比野さんも仲良くさせていただいている。

tabelog.com

ここでいう「無理」とは、1人1オーダーの原則に目をつぶってほしいということ。日比野さんにメールを送ると、快諾していただいた。めちゃくちゃありがたい。ただ、これは、私たちが友人同士であり、訪れた時間もいちばんお客が少ない16時頃だったから無理を聞いていただけたわけで、飲食店において1人1オーダーは基本。絶対にマネしないように。

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で、『角丸』で注文したのは、かしわと玉子入りの「味噌煮込み 梅」と……。

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「きしころ」。

「味噌煮込みうどんときしころのイメージが変わりました!」と、竹田社長も中谷さんも伴さんも感激していた。本当にここへ連れてきて良かった。

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日比野さん、ありがとうございました!

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『角丸』を後にして向かったのは、今池『うどんや太門』。この日は定休日だったが、木田さんの知り合いが団体で予約していて、私たちも合流させていただくことになっていたのだ。って、それならここまで食べなくても(笑)。

tabelog.com

では、『うどんや太門』で出された料理を順番に貼り付けていく。

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どれもうどんの概念を根底から覆す太門さんらしい料理ばかり。先日発売された『ミシュランガイド 愛知・岐阜・三重 特別版』に載っていても全然おかしくない。できれば腹を空かせて来たかった。

竹田社長たちの新幹線の時間もあったので、私たちは途中で退席したが、この時点でコース全体の6~7割くらいだったらしい。全部食べたら本当に死ぬわ(笑)。

で、お別れするときに全員で記念写真。

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嬉しかったのは、Facebookの友人、鷲見演博さんにお目にかかれたこと。彼はかつて私が『東スポ』で月イチ連載していた「フードライター・永谷正樹の大名古屋でら旨店」を見て友達申請をしてくださったという。『おとなの週末』や『STORY』ではないところがミソだ(笑)。

竹田さん、中谷さん、木田さん、伴さん、日比野さん、太門さん、関西チームの皆さん、このたびは本当にありがとうございました!是非またお目にかかれるのを楽しみにしています。

名古屋めしツアー。前編

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土・日は編集部から電話もメールもないから、いつも原稿を書く日に充てている。平日に休もうと思っていても、忙しくなるとなかなか休みが取れない。年間を通じて、まる一日仕事をしない日は数日しかない。結果、働き続けることになる。フリーにとって働き方改革なんてものはないのだ。

まぁ、自分で選んだ道であるし、私なんぞのような木っ端ライター&カメラマンは、人の倍働いてちょうどよいくらいだが。しかし、遊びの中からまた新しい企画が生まれるのも事実。ってことで、先日は久しぶりに仕事をまるっと一日オフにして遊びまくった。いや、食べまくった。

ことのはじまりは2ヶ月ほど前。大阪・難波の『木田たけうどん』の店主、木田武史さんからのメールだった。それは「6月○日に名古屋へ行くのでご一緒しませんか?」というもの。しかも、姫路の「駅そば」で有名なまねき食品の竹田典高社長も同行するとのこと。「駅そば」は何度も食べたことがあるし、ブログでも紹介したことがある。もちろん、私は快諾した。

www.maneki-co.com

11時に名古屋駅で合流。まず、向かったのは、東新町にある『長命うどん 新栄店』。「駅そば」に似ている「和風中華」を是非とも食べてほしかったのだ。

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私が注文したのは、丼にうどんと中華そばが入る「う中」に「かき揚げ」をトッピング。竹田社長は、豚肉とメンマ入りの「肉中華そば」。メニュー名こそ「中華そば」とあるが、つゆはうどんやきしめんと同じムロアジベースの名古屋らしいゲスい味。関西らしく、カツオと昆布の上品な味わいの「駅そば」とは対照的だ。

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食べ終わって店を出たところで記念写真。左から、まねき食品(株)の竹田典高社長と店舗販売部の中谷倫哉さん、木田たけうどんの木田武史さん、福島鰹(株)の伴文雄さん。

本来、名古屋めしを堪能しようと思ったら、マツコさんも仰っているように2泊3日は必要である。しかし、今回は日帰り。と、なると、行く店を相当絞り込まねばならない。あんかけスパやひつまぶしなどの専門店へ行くよりは、名古屋めしが豊富に揃う店を選んだ方が賢明だ。時間はまだ12時を過ぎた頃。さて、どうするか……。

で、私が選んだのは、大須『やぶ屋 大須店』。ここなら12時から空いているし、何よりもこの日は暑かったから、キンキンに冷えたビールが飲みたかったのだ。酒のアテに注文したのは以下の名古屋めし。

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「名古屋あんかけ串カツ鉄板焼」。『やぶ屋』らしい、複雑なネーミングだが(笑)、あんかけスパのソースでいただく串カツである。しかも、熱々の鉄板で出される。いかにも名古屋らしい一品だ。

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「台湾冷ややっこ」。台湾ミンチをのせた冷ややっこである。前出のあんかけソースも、この台湾ミンチも、何でも合う万能調味料として使っているのが実に興味深い。私としては、台湾ミンチをのせた名古屋風の「駅そば」が食べてみたい(笑)。

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「台湾まぜきしめん」。きしめんは平打ちなので、たれや台湾ミンチがよく絡んで実に旨い。名古屋めしビギナーのメンバーにいきなり創作系の名古屋めしはいかがなものかとも思ったが、独自のアイデアでどんどん新しいメニューが生まれるということも知ってもらいたかったのである。あ、もちろん、定番の「味噌串カツ」や「赤味噌どて煮」も注文した。

ちょこちょこっとつまんだだけだが、この前には全員が『長命うどん』で食べているので腹パン。でも、名古屋の食文化を知ってもらいたい。そこで次に向かったのは、大須・万松寺商店街にあるスーパー『サノヤ』。そこで竹田社長が購入したのは、私のイチ推し、寿がきや食品の「名古屋名物みそ煮込うどん」。

nagoya-meshi.hateblo.jp

あと、大須で忘れてならないのは、昭和23年創業の『コンパル 大須店』。この前、『DANRO』にも、ここの「アイスコーヒー」と「ミックスサンド」について書いたので、是非ご覧いただきたい。

www.danro.bar

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「アイスコーヒー」を注文すると、氷入りのグラスとデミカップに入ったホットコーヒーが出てくる。コーヒーに好みの量の砂糖を入れて、グラスに注ぐのだ。が、皆、躊躇ってしまい、コーヒーをタバダバにこぼしてしまっていた。

「コーヒーをこぼさずに注ぐのが名古屋人の証です!」と、私が模範演技(?)をすることに。内心ドキドキだったが(笑)、何とか成功した(笑)。

アイスコーヒーを片手に雑談していると、

「実は美味しい味噌煮込みうどんを食べたことがないんですよ」と、竹田社長。これまで食べたことがあるのは、旅行ガイドに載っている某店。半煮えのようにかたい麺を食べさせるアノ店である。アレを味噌煮込みうどんのスタンダードだと思われたら困る。

とはいえ、写真はないが、『コンパル』では「ミックスサンド」と「小倉トースト」も食べている。もう、皆、限界を超えているのだ。そこで向かったのは……。

つづく。

浜松でうなぎを堪能。

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探究心のある店主が、好きだ。

食材を愛する店主が、好きだ。

私の周りにはそんな店主が沢山いる。

浜松市北区にある『鰻処 うな正』の店主、伊藤正樹さんもその一人。

www.unamasa.jp

出会いは10年以上前。『STORY』の取材がきっかけだった。

当時は取材NGだったが、そんなことも知らずに電話をした私。

「私と名前が同じだったから、何となく縁を感じて(笑)」と、伊藤さん。

Facebookでも繋がり、私が家族の写真を載せたり、エピソードを投稿すると「いいね!」を押してくれる。何だか、恥ずかしい(笑)。

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昨日から一泊で浜松へ出張だったので、久しぶりに食べに行った。

この日は本来、定休日。しかし、団体予約が入っていたため、入ることができた。

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店内にはセンスのよいオブジェがさりげなく飾られている。とても心地良く、うなぎを待つ時間はまったく苦にならない。

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先付け二種。いずれも静岡産の三ヶ日みかんが味のアクセント。

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共水うなぎヒレ巻き。

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メニュー名前忘れた(^^;) いずれも香ばしくて旨い。本当はキリッと冷えた冷酒をきゅっとやりたかったが、車で来たので断念。お酒と合うだろうなぁ。

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手造りぬか漬け。この見せ方!ただでさえ旨いのに、こんな見せ方……いや、“魅せ方”だな。漬かり具合も完璧。酒の肴にもなるし(飲んでないけど)、これから運ばれてくるうな重の箸休めにもなる。

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共水うなぎ上うな重。

さっきから、ちょいちょい出てくる「共水うなぎ」とは、天然うなぎと限りなく同じ環境で育てられたうなぎ。通常の養殖うなぎは1年未満の新子が重宝されるが、共水うなぎはゆっくりと、天然うなぎと同様に四季を体感させて育てる。そのため、出荷数が少なく、愛知県で食べられる店も1店のみ。

伊藤さんは、この共水うなぎを心から愛しているのである。共水うなぎのことを嬉しそうに語る彼からひしひしと伝わってくるのだ。

ただ、共水うなぎは天然うなぎとほとんど変わらないので、身や皮の厚みや脂ののり方など個体差が大きいのである。これは仕方がない。私が伊藤さんをスゴイと思うのは、個体差に合わせて調理法を変えているところだ。

ちょっと共水うなぎのウンチクは後にして、肝心な食レポを(笑)。

共水うなぎの特徴は、皮と身の間の部分にある脂。甘みがあり、トロのような繊細な口どけがたまらないのである。

今回食べた共水うなぎは、皮そのものに濃厚な旨みがあった。それと、身のきめの細かさ。以前に食べたよりもムチャクチャ旨い!伊藤さんの技術も格段に上がったのだろう。しかし……。

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「いや、それは共水うなぎのおかげです」と、伊藤さんはどこまでも謙虚。

以前は、名古屋と同様に蒸さずに焼く“地焼き”だったと記憶している。てっきり今回もそう思っていた。ところが、伊藤さんに聞いてみると“蒸し”を入れたという。

「永谷さんが召し上がったうなぎは2年ものの“ひね”ですから、蒸しをいれました。仕入れたうなぎに合わせて地焼きだったり、蒸しを入れたり。蒸しの時間もうなぎによって違いますが」とのこと。

うなぎ屋さんにとって、それは当たり前のことかもしれないが、感動した。なぜなら、同じサイズの、同じ厚みのうなぎを仕入れれば、いや、まったく同じものなんてあるわけがないのだが、ある程度ということである。調理法もそんなには変わらないだろうと素人である私は考えるのだ。

伊藤さんは個体差の大きな共水うなぎをいちばん美味しい状態に仕上げている。ここまでの道のりは平坦なものではなかったと思う。バックグランドになっているのは「どうすれば、もっと美味しくなるか?」という持ち前の探究心に違いない。

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こちらは、デザート。

伊藤さん、ご馳走様でした!私も刺激を受けました!ありがとうございました!

チャーラーの旅。19  京都編(後編)

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チャーラーの旅。京都編の後編である。この日は午前中に仕事を終えて、担当編集を京都駅まで送迎した。せっかくなので、『本家第一旭たかばし本店』へ行こうと車を走らせた。

ところが、ランチタイムのピークはとっくに過ぎているにもかかわらず、店の前には長蛇の列。断念して、先日ブログにも書いたように、「大谷祖廟」へ行った。近くで適当な店を探すも見つからず、すっかりランチ難民になってしまった。

時間は14時すぎ。さすがに腹が減ってきた。帰路につく途中で、京都東インター近くにある『たかばしラーメン 京都東インター店』を見つけて飛び込んだ。

www.takabashi.com

『本家第一旭たかばし本店』との関係や味の違いはよくわからないが、「たかばし」というフレーズから京都のラーメンだろうと思ったのだ。

で、注文したのは、デフォルトの「たかばしラーメン(並)」(650円)に焼飯(小)が付く「焼飯セット」(+230円)。あまりにも空腹だったので、これに「餃子」(250円)も追加したが、こちらは写真を撮らなかった。

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まず、運ばれたのは焼飯(小)。小サイズにしては、なかなかのボリューム。230円の追加ならかなりのコスパだ。味は……。パラパラに炒めてはあるものの、いたってフツー。いかにもチェーン店の味。東海、関東で言えば、『幸楽苑』のような感じ。前日に『新福菜館』のやきめしを食べたので物足りなさを感じたのかもしれない。

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こちらが、たかばしラーメン。具材は、薄切りのチャーシューとメンマ、モヤシ、ネギ。メンマ以外は『新福菜館』と同じだが、味はまったく違う。たしかにマズくはない。味が濃厚すぎる京都ラーメンをもっと多くの人に支持してもらおうとしたあまり、逆に個性を失ってしまった感がある。

何度も言うが、マズくはない。しかし、人の味覚だけではなく原価率なども細かく計算し尽くされたセントラルキッチンっぽい味なのだ。しかし、『新福菜館』も同じチェーン店なのに、この違いは何なのか。

おそらく、店の雰囲気もある。『たかばしラーメン』は、ファミレスのような雰囲気。メニューや店内のPOPも写真付きでかなりお金がかかっている。一方、『新福菜館』は町中華そのもの。メニューもワープロで作ったような簡単なものだった。人が「旨い!」と感じるのは味だけではなく、ほかの要素も沢山あるのだ。