永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

スケジュール。

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月末〆切のレギュラー仕事が1月で終わってから、スケジュールの組み方を変えている。以前はあまり考えずに、何となーく、まんべんなく仕事を入れていた、つもりだった。

結果、取材も原稿も月末に集中してしまい、月初めから半ばがぽっかりと空いてしまうことも多々あった。だから、月初めにガーッと取材を入れて、半ばから月末にかけてのんびりと原稿を書くという風に変えた。

ところが、原稿を書くためにスケジュールを空けているのに、ガンガン仕事を入れざるを得ない状況になっている。つい、私も「空いてますよー!」なんて余裕をカマしているけど。いやぁ、こんなことになるとはまったく想定していなかった。いや、ありがたいんだけども。

問題は、いつ原稿を書くか、である。スケジュールを1ヶ月単位で見直すのではなく、1日ベースで無駄な時間を作らないようにしなければならない。悩ましい。いや、ありがたいんだけども。

ひとり飯のススメ。16

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昨日も仕事場で原稿書き。いつも困るというか悩ましいのが昼食。家メシは作るのが面倒くさいし、外メシは原稿を書くペースを乱す。でも、食べなきゃ空腹のあまり書けない。実に悩ましい。

で、昨日は迷った挙げ句、外メシにした。近所のセルフうどんか牛丼でサクっと済ませようと思って車を走らせていると、ふと、台湾まぜそばが頭に浮かんだ。そういえば、ここ最近食べていない。少し距離があるが、車を方向転換させた。

到着したのは、名古屋市西区『てっぺん 上小田井分店』。ここは以前に長男とよく来ていたっけな。2人の息子は長男が23歳で、次男が20歳。成人していることもあって、私とサシで食事へ行くこともめっきりと少なくなった。これから先、就職や結婚でますます機会は減るだろう。寂しい。

さて、券売機で注文したのは、やはり「台湾まぜそば」。前に来たときは850円だったが、900円に値上げしていた。おそらく、今年4月に原材料が値上げされたことに伴ってのことだろう。

待つこと7、8分。台湾まぜそばが目の前に運ばれた。あ、ちなみにニンニクは抜きにした。ニンニクを入れたほうが美味しいのはわかっている。以前、女房から「お昼、ナニ食べたのぉ!?」と眉間にシワを寄せながら、汚いモノを見るような目で言われたのがトラウマになっているのだ(嘘)。

台湾まぜそばのセオリーに従って、よく混ぜる。太麺にタレや台湾ミンチなどの具材がまんべんなくコーティングされたら食べ頃。箸で麺をすくってワシワシと食べ進めていく。

タレや台湾ミンチ、ネギ、ニラ、海苔、魚粉などが入り混じった複雑な味が口の中で広がる。台湾ミンチの中に入っている鷹の爪やニンニクがパンチのある味わいを生み出す。これが脳裏に焼き付けられて、しばらく経つとまたリピートしたくなるのだ。

それは何も台湾まぜそばに限ったことではない。台湾ラーメンは言うまでもなく、あんかけスパや手羽先もそのパターンだ。これらよりもパンチは少ないにしても、味噌かつや味噌煮込みうどん、味噌おでん、どて煮、ひつまぶしも一様に味が濃い。

「名古屋めし」と呼ばれるモノは、中毒性がある。その部分にフィーチャーした「名古屋めし」について今一度考えてみようと思った。

あ、麺を食べ終えてからの「追い飯」は、軽めにしておいたことを付け加えておく。

お知らせを2つほど。

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お知らせを2つほど。まずは名古屋商工会議所の会報誌『NAGOYA』で、このブログにもたびたび登場する名古屋市緑区『花ごころ 緑苑』で私がいつも注文する「大海老フライ膳」を紹介させていただきました。

取材にご協力いただいた若女将の伊藤嘉美さんをはじめ、スタッフの皆様、ありがとうございました!

さて、『NAGOYA』のこのページ、「三ツ星GOURMET〜なごやめしの逸品〜」は、私が本当に美味しいと思う店と料理について自由に書かせてもらっています。ブログを書くような感覚なのでとても楽しく、やりがいを感じています。

www.nagoya-cci.or.jp

↑名古屋商工会議所のHP内にバックナンバーのpdfファイルも置いてあります。興味のある方は是非ご覧ください。

お知らせの2つ目。3月末に「ひとりを楽しむ」をテーマとしたWebメディア『DANRO』に愛知県一宮市『COCORO CAFE』へ「ひとりモーニング」に行ってきたレポートを書きました。

最近、喫茶店で過ごす時間の心地良さをあらためて実感しているだけに、とても楽しく取材、撮影、執筆することができました。

danro.bar

それだけではありません。なんと、この記事について、編集長の亀松太郎さんが『DANRO』のPodcastで紹介してくださったのです!

wave.popin.cc

亀松さんは凄腕の編集者というだけではなく、ベシャリも十分イケることを知りました(笑)。約8分と短いので、是非お聴きください!

さて、昨日も原稿書きまくり。あまりサボることなく、書き進めることができた。今週中にある程度書いておけば、今月末がラクになる。取材や撮影の仕事を入れることもできる。この調子で今日も頑張ろう!

何気なく放ったひと言。

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先週は取材ばかりでほとんど仕事場にいなかったものの、今週は4/15(木)まで仕事場に籠もって原稿書き。

ずっと仕事場にいるので、昨日は夕食作りを買って出た。例によってメニューはカレー。いつものように飴色になるまで炒めた玉ネギとニンジン、牛肉をじっくりと煮込む。

今回はケチャップとインスタントコーヒーを加えたところ、これが大成功。以前つくったカレーよりもはるかに美味しくなった。

さて、ここからが本題。以前にも書いたと思うが、最近、野菜や果物の仲卸業を営む方と知り合った。彼の放った

「美味しい野菜や果物は産地や品種ではない。美味しさを決めるのは誰が作ったのかだ」というひと言がずっとグルグルと頭の中を回っている。

それは野菜や果物に限らない。人が作っているすべてのモノに当てはまる。私の身近なところでは、料理や写真、文章にも通じる話だ。

少し前から、これまでカメラマン、ライターとして追いかけ続けていた食のブームやトレンド、「名古屋めし」とひと括りにされる名古屋の料理に興味が薄れてきている。

やはり、私が追いかけるのは人なのだ。彼のひと言によって背中を押されたような気がする。

今思い出した。編集プロダクションを辞めてフリーになろうと思ったのも、取材先で出会った方が放った何気ないひと言

「会社のためにできる努力と自分のためにできる努力は違うで」が決め手となった。

自分にとって身近な存在である家族や恋人、友人からのアドバイスで人生や考え方が大きく変わることもあるだろう。

でも、私のようにお互いのことをよく知らない人のひと言が心に響き、それがターニングポイントとなることもある。

人生の中で出会うすべての人は善くも悪くもいろんなことを教えてくれる先生のようなものだ。

パジャマ姿で卒業式に出席する女の子。

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私が小学生の頃、卒業式は中学校の制服を着て出席した。それが当たり前だと思っていたが、他の地域では違うらしい。卒業式用にスーツを買ったり、貸衣装店で借りたり。また、中学校の制服を購入すると無料または割引価格で借りられたりするそうだ。

 先日、宮崎グルメをアテンドしてくれた友人からこんな話を聞いた。彼の娘さんは今年中学校へ入学したそうだ。私の小学生時代のように、学生服やセーラー服で出席する子どももいるようだが、それはごく一部らしい。

ヘタをすると、「あの子の家は卒業式に着る服を用意するお金がない」と思われかねない。親にとっては小学校の卒業式でさえも大きな負担となる。友人の話には続きがあった。というか、ここからが本題である。

「卒業式にね、パジャマで来た子がいたんですよ。しかも、女の子でした」と、友人。

耳を疑った。その光景を心に思い浮かべて、卒業式にパジャマで来た女の子の気持ちを考えた。周りの友達は一生の思い出にと着飾っているのに、自分は……と、どれだけ惨めな思いをしたのだろう。辛かっただろう。卒業式に出ないで帰りたかっただろう。本当に胸が締め付けられる。

また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、小中学校が一斉休校になった頃のこと。友人の近所に住む小学生の女の子がお昼時に一人路上で遊んでいるのを毎日見たという。その女の子の命を繋いでいたのは学校の給食だったのだ。

その女の子は、いつも路上で顔を合わせる友人に「お腹は空いていません」と言う。親の名誉を守っているのだ。

パジャマ姿で卒業式に出た女の子と、お昼時に路上で遊ぶ女の子。いずれも親が悪い。絶対に。それは明らかである。しかし、親が悪いと決めつけるだけでは解決しない。親が自身の無責任ぶりを認めて、更生するのを待っている間に彼女たちは死んでしまうからだ。

行政からの支援は、仕組みを知っている者しか利用することができない。ネグレクトをする親が知っているとは思えない。ひと昔前と比べれば児童相談所も努力しているとは思う。でも、まだまだ至らない。と、なると、民間の子ども食堂くらいしかない。とはいえ、まだまだ数が少ない上に民間での運営ゆえに少ない予算で回している。

そんな中、Twitterでこんなツイートを見た。

 奈良市にあるとんかつ店『まるかつ』が実施している「まるかつ無料食堂」である。これを見て、涙が出た。おそらく、ここも新型コロナで大きな打撃を受けていると思う。それでも懸命に取り組んでいるのだ。なかなかできることではない。

子ども食堂も含めたすべての飲食店に対して、貧困児童への取り組みを行っている店に国が補助金を給付するなどの支援はできないものだろうか。この国に資源はない。唯一、あるとしたら人材である。お金のある、なしで子供たちの未来が左右されてはならないのだ。

友人は貧困児童の問題に取り組む団体に毎月の給料から寄付しているという。私も見習おうと思う。と同時に私にできることを考えようと思う。

宮崎出張。2

宮崎出張の2日目。今日はフリー。今回はレイトチェックアウトのプランを選んだので、12時まで部屋でブログを書いたり、映画を見たりしながらまったり。

チェックアウトを済ませた後、昼食を摂ろうと向かったのは、チキン南蛮の発祥店『味のおぐら 本店』

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いかにも昔ながらの洋食店という佇まい。旨い料理を出してくれるオーラを放ちまくっている。店に到着すると、3組の客が待っていたものの、10分も待たずに案内された。周囲を見渡すと、ほぼ全員がチキン南蛮を注文していた。日曜日ということもあって、私も含めて観光客が多いのだろう。

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もちろん、私もチキン南蛮を注文。写真ではイマイチ伝わらないが、チキンはかなり大きく、私の掌ほどある。切り分けておらず、自らナイフでカットする。

まずはタルタルソースを付けずにそのまま食べてみる。タレの甘辛い味付けにごはんがすすむ。胸肉はパサついておらず、しっとりとした食感。

今度はタルタルを付けて食す。うん、これも旨い。チキン南蛮は宮崎に限らず、全国で食べられるが、本場はタレやタルタルの味付けがまったく違うように思える。

『味のおぐら 本店』のチキン南蛮はたしかに旨かった。でも、昨日のブログでも登場した宮崎在住の友人に以前連れて行ってもらった店の方が感激するほど旨かった。

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『味のおぐら 本店』は、チキン南蛮発祥の店だし、駅から近いし繁華街のど真ん中にある。観光客にとってこんな魅力的な店はない。名古屋で言うところのひつまぶし発祥店『あつた蓬莱軒』のような存在だろう。

たしかに旨いことは旨い。でも、地元の人はあまり行かない、みたいな。やはり、地元の旨い店は地元の人がいちばん知っているということである。

今回の出張では、鳥の炭火焼と釜揚げうどん、チキン南蛮と、宮崎グルメを堪能しまくった。19時頃にセントレアに到着すると、無性に名古屋の食べ物が恋しくなった。何を食べようかといろいろ考えた結果、台湾ラーメンに決めた。

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いずれ記事にするので、店名は明かせないが、台湾ラーメンの有名店。『味仙』と比べると、辛さは控えめ。矢場町店のアメリカンと同じくらい。ベースとなるスープが美味いので、辛さだけではなく奥行きのある味わい。

こういう台湾ラーメンは意外と少ない。大陸系中華の台湾ラーメンは醤油ラーメンに台湾ミンチとニラをのせただけだし。

楽しみにしていた宮崎出張が終わった。これでもう今月は出張がない。気分も一新できたし、今日からバリバリ働こう。

宮崎出張。1

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いやー、申し訳ない!昨夜は宮崎在住に友人と3軒もハシゴ。酔っ払って、そのまま寝てしまった。毎日24時更新が10時間近くも遅れてしまった。更新を楽しみにしている方(いないと思うが)申し訳ございませんんでした。

「ナガヤさんに是非食べてもらいたいモノがあるんですよ」と、友人に連れて行かれたのは、宮崎市の繁華街にある『やき鳥 丸万(まるまん)』。

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ここは宮崎では知らない人はいない超有名店。宮崎の地鶏のもも肉を炭火で豪快に焼いた「鳥の炭火焼き」が名物。そのまんま東が宮崎県知事だった頃にテレビでPRしていたのを思い出した。

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食べやすいように肉はカットされていて、七味や柚子胡椒をつけていただく。お酒は友人オススメの「木挽ブルー」。これがスッキリしていてとても飲みやすい。「鳥の炭火焼き」と相性抜群。やはり、地のものには地の酒だ。

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「お腹に余裕があるなら、もう1軒連れていきたいところがあります」と、友人。まだまだ全然余裕だったので、お言葉に甘えることに。で、『丸万』から歩いて1分もかからない場所にある『釜揚うどん おだまき」へ。

ここも宮崎市民で知らなければモグリの超有名店らしい。メニューは、「釜揚うどん」と「釜揚うどん玉子入り」の2品のみ。宮崎市民は飲んだ帰りにここで釜揚うどんを食べて〆るらしい。

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これが「釜揚うどん」。細切りの麺が印象的。

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つけ汁にはたっぷりの揚げ玉とネギ、柚皮が入っている。

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麺をつけ汁に浸していただきます!あれ?九州ゆえにフニャフニャの食感をイメージしていたが、コシがあってモチモチの食感。つゆもイリコがしっかりときいていて旨い。飲んだ〆にカレーうどんを食べる名古屋とはだいぶ違うな(笑)。いやー、むちゃくちゃ美味しかった!

さすがにお腹が一杯になったので、お茶でもしようということになった。が、

「僕のお気に入りの店があるんですよ。吉瀬美智子似の女の子が働いている」と、友人。その店はキャバクラかと思いきや、居酒屋だった。外観写真を撮るのを忘れてしまった。その店は『林家』。ここも「鳥の炭火焼き」が名物だが、すでに食べてきてしまったことを店主に告げて、軽めのものを注文することに。

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まずは、「焼き枝豆」。その名の通り、茹でた枝豆が炙ってある。香ばしくて旨い。

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こちらは「ちくわコロッケ」。ちくわの中にポテトサラダが入っている。こういうB級チックなつまみは大好物。

お酒は『丸万』で飲んだ「木挽ブルー」。これ、本当に旨い。空港で売っていたら買っていこうと思う。

さて、吉瀬美智子似の女の子の件。まぁ、似ているといえば似ている。友人が好む女性のタイプがわかった(笑)。

こうして宮崎出張1日目が終わりましたとさ。