永谷正樹のなごやめし生活

「なごやめし」について書き綴ります。

企画力。

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フリーになる前に修業していた編集プロダクションでは、記事になるような企画を出すことを求められた。朝のミーティングで社長から「今日は○○(雑誌名)用の企画を1人5本ずつ出すように」と言われるのである。

そう言われても企画なんてそう簡単に立案できるものではない。新聞を隅から隅まで読んだり、地元ローカル局の情報番組を見たりして雑誌のネタになりそうなものを探したりした。あるいは友人から聞いた話やたまたま街を歩いていて見つけたものをネタにしたこともあった。

編集プロダクションでは、企画を生み出す作業がいちばんキツかった。が、それはメディアで生きていく上で絶対に必要だと思った。実際、フリーとなって編集部に売り込みへ行くと、写真は撮れて当たり前、文章も書けて当たり前。それよりも面白い企画を求められた。来る日も来る日も企画を編集部に送った。

企画を通して何回か仕事をするうちに信頼関係が生まれると、編集部から仕事を依頼されるようになる。そうやって仕事を増やしていった。そのスタイルは今もあまり変わっていない。

当時、編集プロダクションの後輩が言っていたことを思い出す。

「ライターって、芸人と同じですよね。オーディションでプロデューサーから『何か、面白いことやってみてよ』って言われてその場でネタをやる。ウケたら仕事になるし、スベったら食いっぱぐれる。ライターも編集者をネタで笑わせて(興味を抱かせて)ナンボですもんね」

まったく、その通りだと思う。もう、四半世紀近くもこの仕事をしていると、常にアンテナを張り巡らせていて、それこそ、友達と話しているときも、「これはネタになるかも?」と選別している。しかも、無意識に。これもライターの性というやつだろう。