永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

「先が見えない」という楽しさ。

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まずは、告知から。

先週12月6日(日)にO.A.されたテレビ愛知『デラメチャ気になる!』の「名古屋グルメの達人と巡る知られざる町中華」が『Locipo(ロキポ)』で配信されました!

locipo.jp

24分とネット動画としては長いので、お時間がありましたら、是非ご覧ください!

さて、ここからが本題。

フリーになったばかりの頃のことを、ふと思い出した。

当時も女房はフルタイムで働いていて、私の両親と同居する実家から職場まで車と電車、バスを乗り継いで2時間くらいかけて通勤していた。朝6時すぎには自宅を出ていたので、私たち夫婦は実家を出て職場から近い安城市で暮らすことにした。

当時は、今のように明確なテーマを掲げて仕事をしているわけでもなく、まずは食えるようになるのが先決だと思っていた。“来るもの拒まず”というスタンスで自分にできることがあればジャンルを問わずに取材・撮影をしていた。

が、コネも人脈もない私に仕事のオファーを出す出版社があるはずもなく、来る日も来る日も企画書を書いては編集部へ送っていた。当時、レギュラーの仕事は、地元三河の情報誌と実話系雑誌の風俗やキャバクラの紹介記事くらいしかなかった。

一方、女房は朝早くから夜遅くまでバリバリと働いていた。生活は完全に女房の稼ぎに頼りきっていた。時間だけはたっぷりとある私は食事を作ったり、洗濯物を取り込んだり、部屋を掃除したりもしていた。早い話がヒモである(笑)。

きっと、私の中にも男としてのプライドがあったのだろう。女房は何も言わなかったが、その状況を私自身が許せなかった。とくに女房が仕事から疲れて帰って来たような日はオノレの不甲斐なさでいっぱいになった。

疲れきった表情で眠る女房の寝顔を見るたびに、編集プロダクション時代のような忙しい日々を送りたいと願った。20代、30代の頃はその思いが自分の中で常にあった。いや、今もあるかもしれない。忙しく仕事をすることがすべてだ、と。

今、レギュラーでいただいている仕事が今年中や今年度中に打ち切りになる、という話をちょこちょこといただいている。この先、どうなってしまうのかという不安はないといえば嘘になる。その反面で、カメラマンとして、ライターとして、新たな展開を見せるのではという期待感の方が大きい。

人生は先が見えないから楽しい。先が見えないからこそ、自由自在に生きられるのだ。

 

※写真は、一昨日の夜、「メイク&フォト」イベント終了後に『三洋堂書店』の亀割さんと訪れた一宮市『チャーハン専門店 金龍』の「金の豚チャーハン」。相変わらず美味しかった!