永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

取材ライターは楽しい。

約30年前、私がフリーになったばかりの頃は、ライターといえばコピーライターか雑誌のライターしかなかった。いや、製品の仕様書や取説書などの文章を書くテクニカルライターもあったが、専門すぎて一般的ではなかった。

私は雑誌のライターとして今も仕事をしている。webメディアの仕事も増えたが、プランを通して仕事をするという点では雑誌と何ら変わりはない。

プランを考えるのが大変だと思うだろうが、自分の得意な分野だったり、興味のあることであれば、むしろ楽しい。好きなことを仕事にするというのはそういうことなのだ。

私が仕事をしているメディアの大半は交通費などの経費は支給される。グルメ取材の場合、飲食代も出る。ということは、人のカネで旨いもんを食べ、人のカネで旅ができるというわけだ。こんな楽しいことはない。

取材も撮影も好きなことや興味のあることだから楽しくて仕方がない。取材をしていると、取材相手から私が知らなかった情報を得たりする。取材の行き帰りにネタになるようなものを見つけたりすることもある。それらが次の仕事へとつながる。それもまた楽しい。

きちんと取材して、それをまとめることができるライターが少ないという話を編集者からよく聞く。

昨日のブログにも書いたが、効率よく稼ぐことを考えると、取材を電話で絵済ませたり、取材には行かずにネットで情報をかき集めて書いた方がよいから取材ライターの質が劣化していくのだろう。

私としてはこのままどんどん劣化してほしいと願うばかりである。楽をして稼ぎたいのであれば、取材ライターなんて向いていない。やめちまえ。その仕事は私がいただく。