永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

自分らしく。

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自分らしく生きる───。

Facebookのイベントページ(主に講演会やセミナー)でこのフレーズをよく見かける。また、本屋に行けば、そんなタイトルの本も山ほどある。

「自分らしく生きる」をテーマとした講演会に参加したり、つい、本を手に取ってしまう人は、「自分らしく生きていない」ということになるのだろうか。考えてみてほしい。「自分らしく生きていない」と思う自分も自分に変わりはないのだ。

あと、「輝く自分になる!」という講演会やセミナーもよく見かける。

輝くって何だよ!? しかも、内面的というか、メンタル的な部分の話かと思いきや、「めざせ!月収100万円」的な商売の話だったりするから、ますます意味が分からない。

ははーん、カネさえあれば輝けるって考えているのね。そりゃたしかにカネにモノを言わせて、高級な服や時計、アクセサリーを買って思いっきり着飾れば……。って、違うだろ。これも「自分らしく生きる」と同じで、「輝いていない自分」も自分には変わりはない。

では、「自分らしく生きる」ことや「輝く自分」を私は否定しているのかといえば、そうではない。自分らしく生きたきゃ生きればよいし、輝く自分になりたきゃなればいいと思っている。

ただ、それらを利用して集客したり、モノを買わせたりすることに違和感を覚えるのである。なんか、こう、ネガティブ思考の人がポジティブ思考になる!みたいな、どこかムリヤリ感もあるし、言い方が悪いけどバカっぽい。

だから、「自分らしく生きる」ことや「輝く自分」を勧められたら、私はこう答える。「うるせぇ!」って。

そもそも、「自分らしく生きる」ことを他人から勧められて実行した時点で「自分らしく」ではなく、「ソイツっぽく」ってことになりゃしないか?

それに、「輝く」ったって、輝きの種類もいろいろあるだろうよ。きっと、太陽やダイヤモンドのような輝きをイメージさせたいんだろうけどさ、いぶし銀のような輝きもあるじゃないか。

仮に、自分らしく生きていなくても、自分は輝いていないと思っていても心配すんな。

誰からも勧められることなく、押しつけられることもなく、自らが「自分らしく生きたい!」って思った時点で自分らしく生きていると思うし、「輝きたい!」って思った瞬間から輝いているのだ。ましてや、月収100万円なんて、まーーーーーったく関係ない。そう思わないか?