永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

地縁。

私は生まれ育った愛知、名古屋を愛している。だからこそ、地元目線で地元の美味しいものや地元で頑張っている人々を東京のメディアで紹介させていただいている。もちろん、地元にも東京のそれと比べると規模こそ小さいが情報誌やwebメディアなどがある。

もともと地元メディアで仕事をする気はなかった。今も積極的にやろうとは思っていない。地元のカメラマンやライターのように、何でも撮れて、何でも書けるような器用さを持ち合わせていないし。

いちばん大きな理由は、地元ではなく東京の編集者にカメラマン、ライターとして認知されたいと思っているから。地元では「知る人ぞ知る」存在でよいのだ。いや、むしろ、そうありたい。

ただ、オファーが来れば話は別だ。断る理由もないから喜んでやらせていただく。それが地元メディアに対する私のスタンスである。と書くと、地元メディアの関係者から「上から目線」とか「エラそうに」とかディスられるんだろうなぁ。別にいいけど。

愛知、名古屋の大キライな部分は地縁を重視しすぎるところ。例えば、webメディアであれば、一人でも多くの人々に読んでもらうことが目的のはず。そのためには読み応えのある記事を書くことができるライターを集めることだ。

が、あまりにも地縁を重視すると、ライターとしての能力はどこかへ行ってしまう。地元における知名度を求めることも同じこと。地元でまったく無名の私なんぞはまったく太刀打ちできない。「失礼しました」と、その場を去るしかない。

まぁ、すべては私自身が選んだこと。後悔はしていない。