永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

タダ!?

今日は、朝イチで刈谷市の『きさん』店主、都築晃さんの畑で収穫風景を撮影。前回は日差しが強すぎて撮影できなかったのだ。

『きさん』の料理に使われている野菜のほとんどすべてこの畑で採れたものだというからスゴイ。収穫した野菜を見せてもらって、またまた驚いた。

家庭菜園に毛が生えた程度と思っていたが(←失礼・笑)、スーパーに並んでいる野菜と遜色ないどころか、見た目から美味しさが伝わってきた。

うどん作りもガチなら野菜づくりもガチなのである。そんな弛まない努力が味のみならず、価格にも反映されているのだと思う。本当に頭が下がる。

モノを作るとはそういうものなのだ。それがわかっていないヤカラも多い。しかも、ジャンルこそ違えどメディアの世界にも。

昨夜のこと。TwitterのDMにテレビ番組の制作会社のスタッフを名乗る方から連絡があった。読んでみると、webメディアの記事に使用した写真を番組でも使わせてほしいということだった。

私は以下のように返信した。

ご連絡をくださり、ありがとうございます。
写真の使用は、無償でしょうか?それとも有償でしょうか?
私は、メディアこそ違いますが、◯◯様と同様に、プロとして仕事をさせていただいております。
無償でなければ、喜んで提供させていただきます。
よろしくお願いいたします。

永谷正樹

で、今朝、返信があった。写真を使用するにあたって、クレジット、つまり私の名前を画面内に入れるので検討してほしい、と。早い話が名前を載せるからタダで提供しろということ。

たかがwebメディアの写真と思う方もいるかもしれない。が、その1枚を撮るために、企画を考えて、企画書を書き、取材先にアポを取り、その日に取材へ行き、照明機材をセッティングして、シャッターを押している。

さらに撮影した中からセレクトし、PCで画像処理もしているわけで、膨大な時間がかかっているのである。

それに番組の数秒の中にクレジットが映ったところで私に何のメリットがあるのか。っていうか、そのスタッフさんの会社が制作した番組の動画をタダで使わせてほしいと頼んだら、どう対応するだろう。

クレジットを入れるからとお願いしても絶対に断るに違いない。同じメディアの世界で仕事をしているのに、なぜわからないのだろうか。

すみません。無償での提供はお断りします。

と、返信しておいた。

「ハイ、喜んで♪」と何でも素直に言うことをきく者がテレビの世界で重宝されるとしたら、とことん面倒くさいヤツになってやろうと思う。テレビなんてどうでもいい。