永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

私ならこう書く。

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昼食の時間が近づいてくると、頭の中に食べたいモノが次から次へと浮かんでくる。本能に対して忠実に「これだ!」と決めたモノを食べるようにしている。

昨日はナポリタンが食べたくなり、探しているうちに熱々の鉄板でいただく「イタリアン」に頭の中を占領された。

近場にもイタリアンが食べられる喫茶店はあるものの、せっかくなら美味しいと評判の店で食べたい。とはいえ、名古屋市内まで出かけるのも面倒くさい。そこで何年か前に高校時代の同級生と一緒に行った店を思い出した。

それが江南市にある『紋土珈琲 五明店』だ。もうね、江南という街には、高校時代の思い出がぎっしりと詰まっていて、35年経った今でも、訪れるたびに甘酸っぱい気持ちになる。一緒にバカなことをやっていた友人たちも立派なおっさんになっているんだろうなぁ。

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店に着いたのは13時半頃。ランチタイムのピークは過ぎていたものの、周りの席を見渡すとランチを食べている客は一人もいなかった。メニューを見てその謎はあっさりと解けた。モーニングタイムが15時までと長く、皆、モーニングをランチにしているのだ。って、わかりにくいな(笑)。

しかし、私が食べたいのはイタリアンである。とはいえ、ドリンク代(コーヒーは420円)のみでここまで豪華なモーニングが気にならないといえばウソになる。ん?あれ?おやっ?メニューをよく見ると、ランチの「鉄板ナポリタン」と「鉄板きそば」(各680円)にプラス310円でモーニングを付けることができるらしい。

ちなみに、プラス200でドリンクが付く。たった110円の差ならば、ランチとモーニングを同時に味わいたい。そこでサンドイッチのモーニングを追加することに。

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まず、運ばれたのは、モーニング。イタリアンをおかずにサンドイッチをつまむことを想定していたので計画が狂ってしまった。写真を撮りつつ、イタリアンを待っていると、3分ほどで目の前に運ばれた。

この量!もう、鉄板にギリギリのっかっている状態。あ、これで並盛りね。プラス130円で大盛りもできるだそうだが、いったいどんなことになってしまうのだろう。

まず、最初に言っておく。喫茶店のイタリアンにアルデンテなどイタリアン的な要素を求めてはいけない。名前こそイタリアンだが、まったくの別物。茹で置きしてコシのないうどんのような麺だからこそ旨いのである。わかるかなぁ。

ここのイタリアンも例外ではなく、麺はフニャフニャ。ケチャップの味が濃すぎないので、この量でも飽きることなく食べられる。箸休めにサンドイッチを頬張り、濃い味を欲したときには赤ウインナーをつまんで完食した。

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何といっても、この美味しさの秘密は、やはり熱々の鉄板だろう。一緒に店を訪れた家族や友人とのおしゃべりに花を咲かせても美味しく食べられるようにという考案者のおもてなしの心が込められているのだ。ブチキレられるかもしれないけど、イタリア人に食べさせてやりたい。

関東のメディア、つまり全国ネットのテレビや全国誌では、このイタリアンをナポリタンと同列に扱う傾向がある。つまり、イタリアンはナポリタンを進化させたものである、と。

しかし、私はそうは思わない。ナポリタンはナポリタンであり、イタリアンはイタリアンなのであり、それぞれ別物なのだ。だから「鉄板ナポリタン」とは呼びたくない。私なりのささやかな抵抗なのである。

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ランチにモーニングをセットにして、1つだけ不満が残った。それはコーヒーの存在である。モーニングはサンドイッチやサラダなどをコーヒーとともにいただくものだが、ランチの場合は食後に楽しみたい。

しかし、ランチもモーニングもほぼ同時に運ばれるので、アフターコーヒーを楽しもうにも冷めてしまっているのだ。まぁ、店の人に頼めば食後に運んでくれないことはないだろうが、それではランチとモーニングを同時に味わうとはいえない。もどかしいったらありゃしない。

いや、待てよ!?そもそも15時までモーニングを実施していたり、ランチにモーニングを追加できる店のシステムそのものがどうかしちゃっているのだ(笑)。

 

昨日のブログでも書いた『紋土珈琲 五明店』の「鉄板ナポリタン」をwebメディアなどで紹介するとしたら↑こんな感じで私自身の考察を交えながら書きます。何よりも書いている私が楽しいし、それも読者に伝わると思うから。是非、昨日のブログと読み比べてみてください。