永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

役員報酬。

「自分自身の時給はいくらだと思う?」

税理士である先輩に聞かれて、思わず答えに窮した。と、いうよりも考えたことがなかった。今日は会社から支払われる役員報酬を決める日だったのである。

ずいぶんと前にブログにも書いたと思うが、カメラマンやライターは巷のサラリーマンよりも労働時間が圧倒的に短い。

サラリーマンは、朝から夕方までの8時間、日によっては残業もあると思うが、カメラマンであれば、午後からの3時間撮影してその日は終わりということもある。

ライターも集中して3時間足らずで原稿を書き終えることもあるし、逆に1日中、PCの前に座っていたとしても、ボーッとネットを見ていることもある。

こんなデタラメな働き方では最低賃金しか払えないと思った。時給990円で1日8時間、週6日間働いたとして、月収190080円。年収2280960円。いやいや、さすがにそんな安くねーわ(笑)。この給料だと、生活に支障が出てしまう。

「あえて給料を高くして自分を追い込むというのもアリだと思うな」と、先輩。

たしかに、会社を設立したのは、好きか嫌いかの二択で仕事をするスタイルから脱却して、自分自身にストレスを与えるためである。

しかし、それはカメラマンとして、ライターとして、ひと回りもふた回りも成長するのが目的であって、売り上げは二の次、三の次にしていた。

「じゃ、給料は毎月50万円で!」と宣言できればカッコイイのだが、その分社会保険料の額もグンと上がってしまうので、やはり二の足を踏んでしまう。

結局、無難な金額で落ち着いた。おそらく、同世代のサラリーマンよりもかなり安いと思う。安月給の経営者。今の私はそれでイイのだ。ここから這い上がっていくのも面白いではないか。とにかく、今はイイ仕事がしたい。心の底からそう思っている。