永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

所有欲を満たす1台。

これは年齢に関係しているかどうかはわからないが、最新のミラーレスカメラやレンズに食指が働かなくなった。

例えば、最近ソニーから発売されたα9III。いち早く購入した機材マニアの人たちがブログや動画で狂喜乱舞している。

私は前モデルのα9IIを使っていて、以前であれば「欲しいっ!」となっていたが、今回は、というか、少し前からどうでもよくなっていた。

そりゃ使ってみたいという気持ちはある。でも、仕事に使っているα9IIとα7IVに何も不足を感じていないので、わざわざ導入する理由がないのである。

レンズも料理はTAMRON28-200があるし、人物はSEL2470GM2とTAMRON35-150があるので、十分に事足りている。

欲を言えば、超広角がSEL1635Zと古いので、SEL1635GM2に買い替えたいとは思う。しかし、店の外観と店内の撮影くらいしか使わないのでどっちでもよいと思っている。

では、この私から物欲が消え失せてしまったのかというと、そうではない。欲しいものだらけである。煩悩まみれの私から物欲を消すのは不可能だろう。

新しくて処理速度が速いiMacやMacbookが欲しいし、欲を言えば、車も家もスタジオも欲しい。カメラも欲しい。

えっ、「最新のミラーレスカメラやレンズに食指が動かなくなった」って言ってたじゃないかって?

うん。たしかに仕事で使うカメラは現状のままで満足しているけど、プライベートで使うカメラはまだ満たされていないわけですよ。

プライベートで使うカメラは、昔から仕事用とはきっちりと分けていた。仕事ではトラブルがあってはならないので、プライベートで持ち出して壊してしまったりするリスクを回避するためだ。

現在、プライベートではα7sとRICOH GR III、そしてiPhone15Proを使っている。α9IIとα7IVは、今後仕事用のカメラを買う際、躊躇なく下取りに出すと思う。つまり、仕事に使う分には最高のパートナーであっても、一生付き合うことができるかというとそうではないのだ。

一方、α7sとRICOH GR IIIはずっと手元に残しておこうと思っている。この2台は性能もさることながら、所有欲を満たしてくれるのである。いまだに売らずに保管しているハッセルブラッド500CMも同列の扱い。

私が欲しいのは、所有欲を満たしてくれるカメラ。フィルム時代のカメラのデザインを踏襲したNikon Zfがそれだと思っていたが、今の私の気持ちとしては、ライカQ2の一択。最新モデルのQ3はさすがに手が届かないからね。

クロップで35mmと50mm、75mmと切り替えることはできるものの、基本はGR IIIと同じ28mm。レンズ交換ができない不自由さを楽しんでみたいし、写真ともう一度向き合ってみたい。それができるのは、やはりライカQ2しかないのだ。