永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

恥。その1

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90年代後半、ヘアヌードのグラビアとサブカルチャーネタをウリとしていた雑誌『宝島』の仕事をよくやっていた。中でも「ストリートニュースTOP10」という連載ページは、取材する私自身が楽しんでいた。

その名の通り、街で見かけたヘンな人や物、スポットなどをベスト10形式で紹介するものである。私は名古屋の豪華なモーニングや珍メニューなどを紹介していた。名古屋ネタが10本のうち3本くらい入ることもあった。

ところが、雑誌が発売されたその週に、まったく同じネタがテレビ、主にワイドショーで採り上げられることも多かった。早い話がパクリである。とくに『ルックルックこんにちは』では何度パクられたかわからない。

それは名古屋だけではなく、東京や大阪も同様だった。『宝島』はワイドショーのネタ本になっていたのだ。きっと、『宝島』持参で企画会議に出ていたのだろう。同じメディアで仕事をする者として情けないったらありゃしねぇ。

月日が流れて、雑誌が力を失ってくると、テレビはネットでネタを探すようになった。信憑性を確かめる必要はあるが、何しろ、雑誌と違ってタダである。これほどありがたいことはないだろう。

そんな中、またしても私が書いたネット記事がそのままパクられた。それも『ルックルックこんにちは』の系列局で。私が書いたのは、↓こちらの記事。少し長めの記事だが、是非ご一読いただきたい。

toyokeizai.net

『山本屋 大久手店』には、これまでも何度か取材へ行っていて、そのとき小耳に挟んだことを基に企画書を作り、編集部に提案した。これもかなり面倒くさい作業である。が、私にとっては生命線なので絶対に手を抜いてはいけない部分でもある。

企画にゴーサインが出たところでアポを取って、取材・撮影へ行く。そして、原稿を書く。通常のグルメ取材と違って、イスラム教という宗教が絡んでいる。それだけに書き方にも細心の注意を払った。

結果、かなりの反響があった。中でもタレントのフィフィさんがツイートしてくださったのが大きかった。

 で、今月15日に『ルックルックこんにちは』の系列局で放映されたのが↓これ。 

www2.ctv.co.jp

ネット記事を基に番組を作ることは法律には触れていない。むしろ、取材先も大歓迎だろう。しかし、メディアこそ違えど、モノをつくる、伝えることを生業としている者がこのようなことをして恥ずかしくはないのだろうか。

『ルックルックこんにちは』局と系列局にはまだ言いたいことがいっぱいある。それは次回にでも。