『おとなの週末web』にて連載中の「ニッポン“チャーラー”の旅」。この記事に関しては、ガチのプライベートで食べに行って本当に美味しいと思った店を紹介している。
ただ、原稿を書くときに、ビジュアルや味、店、ロケーションなどに特徴があった方が書きやすい。そのため、特徴のある店ばかりをリサーチしがちになる。
しかし、今日たまたま近くを通りかかった中華屋でチャーラーを食べたとき、あらためて気がついたことがあった。
ご覧の通り、チャーハンもラーメンも見た目はいたって普通。でも、食べてみるとメチャクチャ旨い。チャーハンはチャーシューの旨みが凝縮されているし、ラーメンも澄みきったスープと縮れ麺の相性が抜群だった。チャーシューもやわらかいし、モヤシやメンマの食感もアクセントとしては最高だった。
味だけではない。近所に住んでいると思われる常連客と女将さんの会話が何とも心地よいのだ。そこには余所行きではない日常、というか等身大の人々の姿があったのである。いや、それも普通っちゃぁ普通なんだけどね。
あらためて気がついたのは、チャーラーに変化球を求めるのではなく、普通でよいということ。味も場の空気感も普通だからこそすばらしいし、尊いのだ。そこをライターとして描ききってみたい。技術的にはまだまだ未熟だが。