永谷正樹、という仕事。

フードライター、カメラマンの日常を書き綴ります。

チャーラーの旅。42

今日から岡山県備前市へ出張。

朝6時半に自宅を出発したこともあり、兵庫県へ入ったあたりから眠くてたまらなくなり、PAに車を止めて1時間近くも寝てしまった。

で、備前市へ入ったのは11時半。取材は13時からなので、昼食を摂る時間はたっぷりとある。そこで食べログでBMしていた店へ向かった。

その名も『大阪屋』。備前市なのに、岡山県なのに大阪。そいうえば、うちの近所には『六本木』というスナックがあったな(笑)。愛知県なのに(笑)。

店名の由来が気になるところだが、ここはひと昔前、どの街にもあったドライブインのようだ。入り口から入って右側が焼肉店で、左側が食堂になっている。

食堂では、和洋中のメニューが豊富に揃う。入り口に昔、レストランでよく見かけた食品サンプルが並ぶショーケースがあったが、お昼時で混み合っていたため撮影を断念した。

ショーケースからメニューを選び、レジで食券を買って席へ着く。店員さんが食券を受け取って厨房へオーダーするというシステムだ。

私は「ラーメンセット」を注文。これはラーメンとチャーハン、いわゆるチャーラーだが、ラーメンは醤油か豚骨のいずれかが選べる。私は醤油を選択。

5分も経たないうちに目の前に運ばれた。やたらと早いのは、チャーハンが作り置きなのかもしれない。まぁ、美味しければイイんだけど。

写真の通り、ラーメンとチャーハン以外に小皿に盛られた紅ショウガと高菜が付く。いずれも豚骨ラーメンには欠かせないアイテムだが、醤油ラーメンには合わない。紅ショウガはチャーハンの箸休めや味変に使えということか。

では、まずラーメンからチェックしてみよう。スープをひと口飲んで見る。うん、素朴な味わい。ここは中華料理店ではなく食堂ゆえに、おそらくスープは業務用のタレをお湯割りしたものだろう。しかし、それでもよいのだ。

麺は中太のストレート。これも中華料理店とは少し違う。何と言うのか……スープと同様に特徴がないというか、あまり記憶に残らない味。誤解してほしくないのだが、ディスっているのではない。

むしろ、その逆だ。記憶に残る味は、やはり2週間とか1ヶ月に1回で十分と思ってしまう。日常的に食す場合、身体にスッと入っていく、これくらいの味がよいのだ。

次にチャーハン。熱々だったものの、強火で中華鍋を振った熱さではない。やはり、作り置きでレンチンしたような感じ。わかるかなぁ。

しかし、味付けは塩コショウだけではない複雑さを感じる。やはり、中華料理店の味ではなく、食堂ならではの素朴な味わい。これでよいのだ。

いつの間にか店内は満員。レジ前には行列ができていた。駐車場も満車で、空くのを待っている人も見かけた。『大阪屋』は地元で大人気なのである。