次男が帰った。
帰省してからずっと体調が悪かったので、ロクに話もできなかったのが残念でならない。
親馬鹿になるが、次男はとても心がやさしくて思いやりのある人に成長したと思う。
今年4月からコンサル会社で営業の仕事をしている。ベンチャー企業だそうで、役員たちはギラギラしているらしい。感化された同期もいて、そんな雰囲気が苦手のようだ。
「2週間に1回は泣いている」と、次男。そんなに辛いのなら、辞めてしまえばよいのにそうしないのは、信頼できる上司や自分を支えてくれる彼女がいるからだという。
もちろん、奨学金の返済や家賃のことも考えてのことだと思う。夕飯は自炊して、昼食は自分で作った弁当。常に節約を心がけているので、わずかだが貯金もしている。
そりゃ帰省したときくらい外で美味しいものを食べたくなるよなぁ。次男よ、お前は本当に成長したなぁ。
次男は闘っているのだ。遠い場所で親の力を借りず、たった1人で。それを思うと泣けて仕方がない。
ファイト!闘う君の唄を
闘わない奴等が笑うだろう
ファイト!冷たい水の中を
ふるえながらのぼってゆけ
中島みゆきの「ファイト!」が頭の中でリフレインしている。
私は長男よりも次男に人生や生き方について多く話したように思う。振り返ってみると、次男は幼い頃からずっと闘っていたのだ。周りの人と自分が違うことに。
「お前はオレとお母の子。皆にいっぱい愛されて育ったのだから絶対に大丈夫!」と、私は次男を励ました。何の根拠もないのに自信たっぷりと。
いや、私だけならまだしも、次男には女房の成分?も半分は入っているのだ。女房は私と違って優秀なので、仮にもう半分がデタラメでもそれを打ち消すくらいの力はあるだろうから大丈夫だ。
次男よ、ファイト!だ。